警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(30、31日 単位・レベル)
現場100回
【治安うんちく】
平成7年7月30日にその事件は起きた。
東京・八王子市のスーパーでアルバイトの女子高生ら3人の射殺死体が発見された。そして22年―いまだに犯人は挙がっていない。当時、私は都内版のデスクをしていたので、この事件に対する思いはひと塩だ。
私が警察庁担当になって3年後の平成11年ごろ捜査1課の名刑事と異名をとる〝落としの金ちゃん〟こと小山金七刑事と会った。金ちゃんが捜査1課時代から仕事でお世話になっていた同県人だ。
金ちゃんは事件発生時には捜査1課にいたが、重要未解決事件を担当しており現場には行っていなかった。発生現場の所轄の刑事課長になったのは発生から2年が過ぎていた。
そして金ちゃんが私に言ったことは「驚いたよ。来てみたら捜査本部の向いている方向は違うんだ。外国人ばかりに目を向けている。確かに使用された拳銃もそうだが犯行手口が日本人離れしていたのだが…」
刑事課長になった金ちゃんは捜査を1からやり直すため、毎日午後8時を過ぎると現場に行っていた。犯行時間帯の午後9時20分前後の現場の状況を知るためだった。
それでも犯人を検挙することなく刑事課長から捜査1課に戻った。その時の金ちゃんの言葉は「俺、現場を100回踏んだよ」…
昭和の名刑事と言われたあの平塚八兵衛刑事も言っていたが、「現場には色々な資料がある。迷ったら現場に行くのが鉄則さ。『現場100回』という教えがあるんだ」。金ちゃんはそれを忠実に実行したのだ。
この事件では犯行現場から犯人のものと見られるDNAが検出されたタバコの吸い殻が発見されている。
平成12年に起きたあの世田谷1家殺人事件でも、壁から血の付いた犯人の手形が発見されている。こんな確たる遺留品があるのに…
八王子の刑事課長当時、金ちゃんは既に癌におかされており、それから1年後の平成12年に帰らぬ人となった。金ちゃんも天国で唇を噛んでいることだろう。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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