警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(6、7日 単位・レベル)
職人刑事が少なくなってしまった
【治安うんちく】
愛媛県今治市の高齢者親子の殺傷事件の重要参考人の女性が自殺してしまった。任意で9時間も身柄を拘束。5時間の聴取で休憩は20分だという。しかも、任意聴取の最中を利用して証拠を得るために家宅捜索をするなど姑息な手段に出ている。
今回の事件は殺人でしかも複数件の容疑があるというのに防犯カメラの映像とか目撃情報、周辺捜査などによる状況証拠だけで軽々しく接触してよいのだろうか。
あの「落としの金七」でおなじみの小山金七さんや「警視庁昭和の名刑事」と言われた平塚八兵衛さんから、嫌というほど聞かされたことがある。
「死刑になるか否かで取調室は壮絶な戦いの場となる。だからまず第一に容疑者の性格。強い部分と弱い部分を調べることだ。そして点を線にして面になるほどの証拠を固めることが落としの決め手になるのさ。それが無いと負けるな」
そして金さんは容疑者の幼少時代からの生いたちまで調べ上げ、八兵衛さんは生いたちから本人の性格など落とす最後の決め手を得てから勝負に出て落としたものだ。そして二人に共通していたのは「取調室の環境」も重要だという。
これが職人とも言われるデカ(刑事)だ。今、そんな職人なんていない。勿論、当時も何度も任意で調べたことがあった。
一部には「事件は連続で発生しており、放置すればさらなる事件の危険性があったので、緊急を要すると判断。任意の聴取となったのだろう」とする評価もある。
そして警視庁の元捜査員は、やはり「捜査の拙速」を指摘している。
次なる事件は行動確認をすれば防げる。行確していれば焦ることなど無い。じっくり脇を固めてからの任意でも良かったのではないか。
「ミスター刑事警察」と言われた元警察庁長官が言っていた言葉を思い出す。
「事件捜査はテレビのドラマと違う。時間をかけてじっくりと捜査するものだ。世間は『まだか。まだか』と騒ぐが我々は命をかけて仕事をしているんだ。だからあせることはない。完璧な捜査が必要なのだ」
警察の仕事は全て結果が問われる。加えて「任意同行」には厳しい制約が伴う。愛媛県警はしっかり検証して、今後の指標となるような結果を出してほしい。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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