警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(14、15日 単位・レベル)
1時間に2人の自殺者
【治安うんちく】
福島県南相馬市で中2年の女子生徒が11日夜に自宅で自殺したのは、同学年の複数の男子生徒から「汚い」などと悪口を言われるなどのいじめが原因だった。
6日には愛知県一宮市の市立中学校3年の男子生徒が、大阪市内の商業施設から飛び降り自殺したのは、担任を名指しして「私の人生全てを壊された」と記述していた。今年に入っても少年の自殺が相次いでいる。
小欄が子供のころの昭和20年代もいじめはあったが、いじめられても「負けるものか!」と抵抗し、殴られても一歩も引かない。治め役の「ガキ大将」がいて間に入り、いじめっこを押さえた。
敗戦後でもありみんなが心の中に「負けてなるものか」という闘争心があった時代だ。何事にも「生きてやるんだ」「勝ってやるんだ」という信念で行動した。
運動会や体育の時間には、棒倒しや騎馬戦などで憂さを晴らした。相撲やプロレスごっこで負けてケガをすることもあったが、次の戦いに向けて心身を鍛えた。そういう目標があった。
酷いのは下駄箱に蛇を入れられたり、弁当に砂を入れられたこともあった。それでも絶えた。いじめられっ子が集まって〝犯人〟を学校の裏山に呼び出しボコボコにするのだが、翌日には互いに忘れていつもの友達に戻る。
今はどうだろう。いじめられたり仲間はずれになると不登校になったり、自殺したり、学校で怪我をしようものならモンスターペアレントが猛抗議。これでは何もできない。「ガキ大将」なんて死語になっている。これじゃモヤシみたいな人間になってしまうのは当たり前だ。
子供がこうだから、世の中には自殺を選ぶ弱い人間が増えている。今年はまだ1カ月と言うのに1700人を超える人が自殺しているのだ。
警察庁によると今年1月現在、全国の自殺者数は1743人。1日当たりに換算すると56人になり、1時間に2人以上は自殺していることになる。
ランキングは東京の179人、神奈川の107人、愛知の101人、千葉の99人、埼玉の94人の順。いただけない順位である。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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