警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(7、8日 単位・レベル)
どうしたマスコミ界
【治安うんちく】
これは7日の産経社会面の見出しだ。NHKの記者(28)が、20代の女性の住宅に侵入し乱暴してけがを負わせたとして逮捕されたのだ。
某テレビ局の昼のワイドショーがこの事件を取り上げた。地検への送致の時だろう。手錠をかけられて車に乗り込む記者の顔は、うっすら笑いを浮かべていたように見えた。コメンテーターが言った。
「被害者がこの映像を見たら悲しむことだろう。警察はこんな場面を撮らせないことだ」
35年間報道に携わった経験か言わせてもらう。被疑者の映像を報道することで様々な効果がある。ところが、警察は昭和の時代も含めて公表しなくなったことが2度もあった。被害者の写真はあるが被疑者の写真が無い―こんな各社の要求があり警察庁で何度もお願いしたことがあった。そして、ようやく勝ち取ったのだが、全国の警察に徹底するまでそれぞれ1年以上も要した。現場の記者の苦労も知らないでよけいなことを言うな!
ところで最近、マスコミ関係者の事件が目立つ。
講談社の編集次長(41)が妻を殺害したり、松山市ではモデルガンを発砲したとしてNHK松山放送局の40代の男性職員が任意で調べられた。
フジテレビの30代の男性記者は、知り合いの暴力団関係者に使用させるため、自分の名義で車を購入していたことが分かった。
これだけでは止まらない。勤務先の会社からNHKの元社員が1200万円をだまし取ったり、モデルの女性4人のスマートフォンに不正アクセスしたとして、日本経済新聞社デジタル編成局所属の社員(29)が不正アクセス禁止法違反で起訴され、飲食店の女子トイレに盗撮目的でカメラを設置した長崎文化放送の報道制作部長(48)が書類送検された。
さらに、指定薬物を含む危険ドラッグ「ラッシュ」を密輸入したとして金沢市の北國新聞社取締役(60)が、女性の身体を触るなどして東京メトロポリタンテレビジョン社員(33)が逮捕された。
さらにさらにNHK静岡放送局の副局長(53)が静岡市内で歩道に止めてあった自転車を盗んだり、読売新聞の関連会社の部長(55)は酒に酔って横浜市のJR磯子駅のホームで駅員を殴った。このほかTBSテレビの政治部の記者(38)がスーパーで万引したとして逮捕されるなど、挙げればきりがない。
警察官の不祥事は懲戒処分者数の年間数字が発表されるが、マスコミなどはまとまった数字の発表はないので、その実態は分からない。
マスコミとは、不特定の大衆に大量の情報を提供する集団であり、時には官憲の不正を暴くなど社会の〝公器〟でもある。正義の味方であるべき取材記者が、卑劣きわまりない強姦事件で逮捕されるとはみっともないことだ。これでは警察不祥事などの論評もできない。自ら襟を正すべきである。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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