警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(30、31日 単位・レベル)
地域住民の協力のおかげです
【治安うんちく】
平成14年に刑法犯認知件数が280万件を超えるなど治安は最悪だったが、以後は減少し続けて平成27年は109万件になるなど戦後最も少なかった。そして28年は11月現在だが、さらに戦後の最少記録を更新しそうだ。
この抑止力に、11月だったが雑談の中で警視庁幹部に「素晴らしい力だ。1戦の警察官を褒めてやってほしい」と話した。ところが、その幹部は「民間の方々の協力の賜ですよ」と返してきた。
抑止力への民間協力と言えば、警視庁管内の世田谷、玉川、北沢、成城署などは、子供を犯罪から守ろうと小、中学の児童生徒に防犯ブザーを配布したり、青色回転灯装備のパトロールを24時間体勢で行っている。
青色回転灯は武蔵野署でも実施。同署は車使用のパトロールのほかにも繁華街の吉祥寺を中心に徒歩による夜間パトロールも行っている。このほか新宿、渋谷、池袋署など警視庁管内では多くの警察署が、それぞれ地域に似合った防犯活動を展開しており、それが抑止の力になっていると言うのだ。
「割れ窓理論」―これは治安の話題上では有名な話しである。窓ガラスを割れたままで放置すると、ごみが捨てられるなどその地域の環境が悪化。凶悪な犯罪が多発するようになるという犯罪理論。軽犯罪を取り締まることで、犯罪全般を抑止できるとすとして米ニューヨーク市でジュリアーニ市長が、割れたもも放置されている窓ガラスを直し、地下鉄の落書きなどを消して美化し、さらに軽犯罪を徹底的に取り締まった結果、殺人・強盗などの重要犯罪が大幅に減少したことから、その成果が評価されてこの理論が生まれた。
神奈川や新潟など一連の不祥事で警察がバッシングを受けた平成12年に警察再建の命を受けて第18代警察庁長官に就任した田中節夫元長官が、外国人記者クラブの講演で、やはり「落書きなども見逃さない徹底した取り締まりを行う」と方針を示した。
見事に浸透したのか現在、埼玉県警の春日部市では同理論を引き合いに、落書きのひどい陸橋の外壁や資材置き場の外壁を綺麗にする活動を展開する「落書き消し隊」を結成、活動しているというのだ。
しかし、一方で負の要因もある。それは地域社会の崩壊だ。
警察庁が実施した警察捜査に関する意識調査では、自治会に加入していない人がなんと25%もある。さらに「近所付き合いのある友人」が全く無いとする人は35.7%にも及んだ。これが捜査などに大きな影響を与えている。
嘆かわしいのが交番や駐在所の警察官が担当区域の民家を一軒一軒回って周囲の情勢を把握したり、家族名簿の提出をお願いして事件が発生した場合の参考資料にする「連絡簿」が集まらないという。
これでは、どこにどんな人が住んでいるか把握できない。外国人の民泊制度もあり、隣りにテロリストが住んでいた―など笑えない出来事も予想される。
警察官が住民の顔を見て話すことでどんなに治安に影響を与えるか。事があってからでは遅い。警察は名簿屋と違い不正利用なんかあり得ない。命と財産とプライバシーとどちらが大事かを良く考えてほしい。
互いに協力しあい、安全と安心を確保しよう。もはや「水と安全はただ」の時代は終わった。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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