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2016年11月 6日 (日)

差し押さえ、保険解約…駐車違反“逃げ得”許さぬ(6日)共同

駐車違反をした運転者が反則金を支払わない場合に、車両の所有者に違反金を科す「放置違反金制度」。2006年6月に始まり、今年3月までの約10年間に納付された違反金は全国で2166億円、兵庫でも118億円に上る。滞納を続ける所有者対策として警察側もあの手この手で“逃げ得”を阻止。張り込みで勤務先を割り出し、給与を差し押さえるなど、兵庫県警による強制徴収は1万件を超える。(初鹿野俊)
 違反金制度は、駐車違反をした運転者が警察に出頭せずに反則金を納めなければ、車検証上の使用者(所有者)に違反金(普通車で最高1万8千円)が科される。未納が続けば、督促手続きを経て財産の差し押さえもできる。
 当初は未払いも多く、制度開始から約3年が過ぎた09年3月には未納件数が3万3千件、滞納額も4億9千万円にまで膨らんだ。そこで県警は約60人態勢の専従班を設けて徴収を強化。滞納者の自宅を訪問して請求する一方、再三の督促に応じないケースには差し押さえを進めてきた。
 対象となる財産の有無は厳密にチェックする。県警交通指導課によると、例えば建設会社を経営する男性に対しては、取引先から後日支払われる予定だった売掛金を差し押さえた。すると男性は一転、「取引先の信用を失いたくない」と、60件分の違反金計150万円(延滞金を含む)を一括納付した。
 ほかに複数の金融機関に照会を掛けて探し出した預金口座を差し押さえたり、本人の生命保険を県警が解約して返戻金を徴収したりしたケースも。警察官が滞納者の行動を追跡して勤務先を突き止め、給与の差し押さえにつなげたこともあるという。
 同課によると、15年度末までに累積で83万件123億円の違反金を請求し、79万件118億円(96%)が納付された。強制徴収したのは、今年8月末時点で1万159件(延滞金含め1億9千万円)という。徴収された違反金は県の歳入となり、駐車監視員の業務を委託している民間会社への費用などに充てられる。
 同課は「出頭して反則金を支払った人と不公平が生じないよう、引き続き厳しく対処したい」としている。


 

【放置違反金】駐車違反の運転者による反則金の未払いを防ぐため、車両の所有者に納付が義務付けられた。納付しなくても罰則はないが、車検が拒否される。兵庫県では納付率向上を図るため、金融機関窓口に加えて、2014年6月から全国に先駆けてコンビニでの納付を可能にした。15年度の納付5万7千件のうち、84%がコンビニ納付だった。

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