警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(11、12日 単位・レベル)
解決が望まれている事件だ
【治安うんちく】
東京・葛飾区で上智大生が自宅で刺殺され、放火された事件から20年が経過。警察庁は、事件解決に結びつく情報提供者に最高300万円を支払う公的懸賞金を1年間延長することとした。
これまでの捜査で放火した際に使用したと見られるマッチ箱が残されていたほか、遺体にかけられていた布団には犯人のものとみられる血液が付着。また、女子大生が両手を縛られたうえに口をふさがれていた粘着テープには草と木のかけらや犬の毛が付着していたなど事件解決に繋がる〝物〟もいくつかある。しかし、まだ検挙には至っていない。
この事件、小覧が警察庁を担当していた当時の警視庁捜査1課長が、発生数ヶ月後に、こう漏らしたことがあった。
「日本にもストーカーというものが存在するのだろうか…どうも、そう思えてならない」 日本でのストーカー事件の第1号は平成11年10月26日昼過ぎ、埼玉県桶川市の路上で、女子大生(21歳)が男に刃物で刺されて殺害された事件。この事件が現在のストーカー規制法を生むきっかけとなった。
その3年前の平成8年に、まだ「ストーカー」の存在すら話題になっていない時に、捜査1課長は可能性を指摘していたことになる。名刑事と言われた小山金七刑事の〝育ての親〟とも言われていた辣腕課長である。
ストーカーとは恋愛の感情を持って付きまとう行為だが、待ち伏せしたり、監視したり、汚物を送り付けるなどの行為は、被害者が相手を分かっている場合が多い。しかし、被害者がまったく気づかず、陰でひそかに思いを寄せる陰湿なストーカーもいる。
被害者が気づかないので相談もできずに進行し、事件になった場合は殺人の動機として隠れる部分だ。当然、交友関係を当たっても浮上しないので捜査を混乱させる。そんなストーカーは当時は考えられなかった時代だ。
当然、捜査本部は交友関係を中心に捜査を進めた。その後、室内から現金がなくなっていたことが分かり、窃盗目的の可能性も視野に入れた捜査を展開している。
小欄も「ストーカーとは」について警察庁内を聞き回ったが、ズバリとした回答は得られなかった。
こうした事情が背景にあるとしたら、時間の経過は捜査を益々混乱させる。
しかし、平成7年の東京・八王子市のスーパーにおける女子高生など3人が射殺された事件や同12年に発生した世田谷の一家殺人事件と合わせて警察の威信にかけても解決しなければならない事件のひとつである。
【事件】 12日午後3時20分ごろ、東京・立川市のアパートにボウガンを持った29歳の男性が立てこもっている。人質はないもよう。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
全国都道府県の体感治安は
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