狙われる交際相手家族=DV発端、相次ぎ死刑確定-専門家「加害者教育制度化を」(28日)時事
最高裁で6~7月、殺人事件で男3人の死刑が確定する判決が相次いだ。いずれも交際相手への暴力(DV)が発端となり、相手の家族が狙われた。専門家は「DV加害者を内面から変えるプログラムの制度化が必要だ」と提言する。
3人は、宮城県石巻市で2人を殺害した千葉祐太郎(25)、山形市と東京都で3人を殺害した浅山克己(50)、長崎県西海市で2人を殺害した筒井郷太(31)の各死刑囚。事件は2010~11年に発生した。
確定判決によると、3人はいずれも同居中の交際相手に暴行し、逃げた相手を連れ戻すため実家を訪れ、その場にいた家族らを殺害した。事件前、交際相手らに脅迫的なメールを送るなどストーカー行為も行っていた。
DV加害者の男性に教育プログラムを実施する民間団体「アウェア」(東京都)の山口のり子代表(66)は「加害者は被害者が離れることを受け入れられず、助け出そうとする家族らを敵と考えて攻撃する」と指摘する。
アウェアは02年に設立され、これまでに約750人が参加した。「DVは、愛情を理由に暴力を認めるなど間違った価値観に基づく。その点を気付かせて変えることが目的で、加害者対応は被害者支援と合わせた『車の両輪』だ」と強調する。
同様の取り組みは全国10カ所以上で実施されているが、参加はあくまで任意。千葉大の後藤弘子教授(刑事政策)は「裁判所が加害者にプログラムへの参加を命令できる仕組みが必要」と話す。海外では米カリフォルニア州などで、こうした仕組みが導入されている。
後藤教授は「DVで人が死ぬ可能性がある。国や社会はもっと深刻に受け止め、加害者を放置している状況を改めるべきだ」と訴える。(2016/08/28-15:46)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016082800082&g=soc
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