警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(12、13日 単位・レベル)
グローバル化するカード偽造
【治安うんちく】
今年5月に全国のコンビニなどのATMで、現金18億円が不正に引き出された事件で新潟県警はこのほど、引き出し役の神奈川県平塚市の男(22)ら十数人を逮捕した。最近はこうしたカード偽造事件が増加しているという。
警察庁によると今年5月までのカード偽造を含めた偽造事犯の認知件数は1149件で前年同期に比べて217件の増加。
このうち通過偽造が224件で前年同期に比べて17件の増。最も多かったのは文書偽造。認知件数は779件で同153件の増加だった。
今回の事件のような支払用カードの偽造は94件と認知件数こそ少ないが前年より39件も増加した。なお有価証券偽造は12件で15件減少している。
偽造事犯の検挙率は75.5%だが、最も高いのは支払用カード偽造で97.9%もある。続いて文書偽造が85.0%、有価証券偽造の58.3%と続き、最も低いのが通貨偽造で28.6%だった。
金融庁によると偽造カードによる預金の不正引き出し件数のピークは平成17年度で911件あった。このため銀行側は新たに発行するカードを偽造しにくいICチップ付きに変更するなどの対策を実施してきたため、被害件数は減少傾向にあったが、近年は増加傾向を示しているばかりか国際的な偽造カード事件が多くなっているという。
そんな中、偽造クレジットカードの材料となる「生カード」およそ2000枚が、先月、中国から羽田空港に密輸され、押収されていたことが明らかになった。荷物は千葉市に住む日本人の男性宛てに郵送されたものだった。
東京税関などは「生カード」の使用目的などについて詳しく調べる方針だという。
犯罪のグローバル化の波は押し寄せている。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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