工藤会側声掛け 捜査へ 裁判員法違反容疑 全国初 福岡県警(10日)西日本
殺人未遂罪に問われた特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)系組幹部の裁判員裁判で、被告の知人の男2人が審理を終えた複数の裁判員に「顔を覚えとるけんね」などと声を掛け、裁判員4人が辞任した問題で、福岡地裁小倉支部は9日、裁判員法違反の疑いで男2人を福岡県警に刑事告発した。捜査関係者への取材で分かった。県警は同日受理し、捜査に着手する。同法違反で立件すれば2009年5月に裁判員制度が始まって以来、初めて。
この裁判員裁判では、男性を日本刀で突き刺したとして組幹部(40)が殺人未遂罪に問われている。5月10日に審理が始まり、同12日に結審。同16日に判決を言い渡す予定だった。
関係者によると、2人は被告の同級生と、被告の所属する工藤会の元組員とみられる。12日の結審後、同支部前のバス停で複数の裁判員に近づき「裁判所におったね、顔を覚えとるけんね」「あなたたちの判断で決まるわけじゃないけど、(被告を)よろしく」などと声を掛けた疑いがもたれている。裁判員法は、裁判員に対する請託(依頼)や威迫(脅迫)を禁じており、違反すれば2年以下の懲役または20万円以下の罰金と定めている。県警が2人を特定し事実確認をしたところ、いずれも「声を掛けたことは間違いない」と話したという。
今後の捜査で2人の行為が請託や威迫に当たるかどうか調べる。
今回の声掛け問題を巡っては、裁判員6人のうち4人が5月30日に辞任を申し立て、同支部が6月7日に解任した。現状は、補充裁判員2人が裁判員となっても欠員が2人出るため、新たな裁判期日も決まらない状態が続いている。来週にも同支部と検察側、弁護人が今後の進行について協議する予定。=2016/06/10付 西日本新聞朝刊=http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/250961
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