警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(22、23日 単位・レベル)
警察官のプライドはどこに消えた!
【治安うんちく】
交通の取締をしなければならない警察署の警察官2人が、なんと酒気帯び運転で逮捕される不祥事を起こした北海道警察。同様の摘発は3年連続で起きており、住民の信用を失墜しているという。
ところがそれだけでは終わらなかった。22日になって道警薬物銃器対策課の警部補が覚醒剤密売仲介者に捜査情報を漏らしたとして逮捕された。さらにこの警部補は証拠を偽造していたというから呆れてしまう。
この報道に接した時、私は17年前の平成11年の神奈川県警に端を発した一連の警察不祥事を思いだす。押収した証拠品の覚醒剤を現職の刑事が使用したり、事件で押収した証拠品を持ち出したりするなどの不祥事がありながら隠蔽したのだった。
そして平成12年には新潟県警が「身元不明者がいる」の情報を寄せられながら「住所を聞けば分かる。いちいち警察に言ってくるな」とした不作為。これに端を発した警察本部長と管区警察局長の〝雪見酒〟。
さらにこれらの結果、あぶり出されたのが、埼玉県警の女子大生殺人事件。後にこの事件はストーカー規制法制定の引き金になっているが、やはりこれも「助けて下さい」という国民の声を無視した不作為が問われた。
同じ不作為では栃木県警の少年リンチ殺人事件もある。次から次に明らかにされる不祥事―これを救ったのが民間人からなる警察刷新会議だ。警察改革を提言したほか、警察組織自身も改革を行い、今、日本は発生事件数も戦後最も少ないという犯罪抑止策が功を奏し、数字治安は最も安定している。
なのに、北海道警察の相次ぐ不祥事。そして、東京・小金井市で発生した女子大生刺傷事件も「警察に相談したのに防げなかった」と批判を受けている。
しかし、この問題は「相談したのに…」防げなかったのはひとつの警察署だけではない。ストーカー規制法への明文化や複数署に相談があった場合のシステム登録による情報の共有化。極論を言えば親告罪に対する警察力の限界など様々な問題を含んでおり、日本警察全体の問題だ。その意味では、犯罪行為である北海道警察の「不祥事」とは異なるが、警察は全て結果が問われる組織だ。
全ての警察官は自信と誇りを持ち、警察官としてのプライドを持って仕事に当たってほしい。それが原点だ。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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