警視庁管内体感治安レベル３

首都東京体感治安（２９、１日単位・レベル）
稲川会の動きは？
【治安うんちく】
　首都圏が焦臭くなってきた。２７日に神奈川県厚木市の指定暴力団山口組の関係先の建物にトラックが突っ込んだほか、同日夜には埼玉県内の神戸山口組系組幹部の自宅に銃弾が撃ち込まれ、東京都内では神戸山口組系組員が複数の男から暴行を受けていた。
　いずれも六代目山口組分裂による抗争事件と見てよいだろう。
　暴力団と言えば絶大な勢力を誇っていた山口組。首都圏には住吉会や稲川会があるが奇妙にもバランスが保たれていた。絶大な勢力を誇る山口組の分裂でもこのまま平穏が保たれるだろうか？
　警察庁によると平成２７年の山口組の構成員(準構成員も含む)は１万４１００人で前年より９３００人減少している。平成１８年当時の３万９７００人からみれば約３分の１になってしまった。一方、神戸山口組は０から６１００人に増えたのである。
　これに対して３団体のうちのひとつ住吉会は７３００人で１２００人の減。稲川会は５８００人で８００人減っただけだ。
　いずれの組も平成１８年以降、最も少ない構成員数ではある。
　しかし、問題は稲川会だ。六代目山口組が分裂となったが、同会は引き続き六代目を支持しており、首都圏での山口組分裂抗争でどのような動きを見せるか気になるところだ。
　六代目山口組、神戸山口組、稲川会による大抗争事件にならなければよいのだが…

【事件】２９日夜、東京・品川区の路上で、2人組のオートバイの男にコンビニ店員の男性が売上金など約1200万円をひったくられる事件があった。
　また同日夜遅く、東京・日野市の路上で男性が中学３年生の少年に包丁で刺される事件があり、駆けつけた警察官が拳銃１発を発砲して少年を現行犯逮捕した。
　このほか２７日夜には、東京・多摩市のマンションで殺人事件。大田区のパチンコ店の景品交換所で強盗。台東区のマンションでも女性が殺害されるなど都内で凶悪事件が相次いでいる。
　このため東京体感治安は「レベル３（イエロー）」とする。