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2016年1月 1日 (金)

2016年1月 1日 (金)

警視庁管内体感治安レベル2

首都東京体感治安(1、2日単位・レベル)
個性の強い刑事を育てよ
【治安うんちく】

2009_1228_222559212F1011475 あれから14年-刑法犯認知件数は激減し、平成27年は新警察法制定以来、最も事件が少ない年だった。しかし課題がある。それは検挙率だ。
 昭和の時代は60%前後あったものの、平成に入って次第に減少。平成13年にはついに20%を割った。その後、徐々に回復はしているものの30%を超えた程度。なんと言っても東京・世田谷の一家4人殺し事件や八王子のスーパーナンペイ殺人事件など重要事件が解決していない。特に世田谷などは捜査報告書に虚偽があったことが後に判明するなど、刑事の質は落ちていまいか?
 近年、良く聞かれる言葉は「刑事がサラリーマンになってしまった」だ。昭和の時代は、捜査本部の指揮官の言うことばかりを聞いていないで、自分が思っていることを独自にでも捜査するという個性が強い刑事が多かった。それがいまは組織捜査と言って通用しないらしい。上司の命令を重視することになる。
 組織捜査も良いが、「指揮官ひとりに指示させると方向性が固定され、聞き込みもそれに合わせようとする刑事がいる」と、昭和の時代の「1課デカ」は嫌った。
 いずれにせよ昭和の時代と事件の内容が違う。特に、広域化、組織化した犯罪集団に対処するためには通信傍受の範囲の拡大。司法取引、組織犯罪による犯行を未然に防ぐ共謀罪など捜査ツールの拡大は大事だが、同時に個性ある刑事の育成だろう。平成16年からの大量退職で21年まで半数の10万人がベテランから新人に入れ替わっている。
 首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。

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