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2015年11月20日 (金)

パリ同時テロ「首謀者」の動向 仏当局把握せず(20日)NHK

フランスのパリで起きた同時テロ事件の首謀者とみられるモロッコ系ベルギー人の男の死亡が19日に確認されました。フランスのカズヌーブ内相は、事件前には、この男の動向を把握していなかったことを認めたうえで、20日に開かれる緊急のEU内相会議でテロの予防のため各国に連携強化を求める考えを示しました。
パリの同時テロ事件の捜査を進めている検察は19日、事件の首謀者とみられるモロッコ系ベルギー人、アブデルアミド・アバウード容疑者の死亡を確認したと発表しました。容疑者の遺体は、18日に警察と武装グループの間で銃撃戦が起きたパリ近郊の建物で見つかり、指紋から本人のものと確認されたということです。
この男について、カズヌーブ内相は19日の記者会見で、「事件前にヨーロッパやフランスに入っていた可能性を示すいかなる情報もヨーロッパの国からは寄せられなかった。この男が、一時、ギリシャにいたという情報が、事件後の16日になってヨーロッパ域外の国から提供された」と述べ、フランス当局は、事件前アバウード容疑者はシリアにいたと考えていて、その動向について把握していなかったことを認めました。そのうえで、EU加盟国の間でもテロの予防に必要な情報の共有などが十分に行われていないとして、20日に緊急に開催されるEUの内相会議で、連携の強化を求める考えを示しました。
また、フランスのカズヌーブ内相は、ことし春以降フランスで4件のテロ未遂などの事件に関与していた疑いがあるアバウード容疑者が、今回の事件に具体的にどのように関わったかなど詳しく調べる方針も示し、今後の捜査で、どこまで全容が解明されるかも焦点となっています。

アバウード容疑者 4件の事件に関与の疑い

パリで起きた同時テロ事件の首謀者とみられるベルギー人、アブデルアミド・アバウード容疑者の死亡が確認されたことを受けて19日記者会見したフランスのカズヌーブ内相は、アバウード容疑者がことし春以降にフランスで4件のテロ未遂などの事件に関与していた疑いがあると明らかにしました。
カズヌーブ内相によりますと、ことし4月に、アルジェリア人の男がパリ郊外にあるキリスト教の教会を狙ったテロを企てた疑いで逮捕されたテロ未遂事件で、アバウード容疑者の関与が確認されているということです。また、8月に、フランス北部を走行していたアムステルダム発パリ行きの高速鉄道の車内でモロッコ出身の男が乗客に発砲し2人がけがをした事件では、男への取り調べの中でアバウード容疑者の名前が何度も出てきており、関係についてさらに捜査が進められているとしています。さらに、8月に、シリアの過激派組織IS=イスラミックステートの支配地域で訓練を受けフランスに戻ったところを拘束された男は、取り調べの中で、「アバウード容疑者の指示を受けてフランスかヨーロッパでテロ事件を起こす予定だった」と供述しているということです。フランスのメディアはこの男が、アバウード容疑者からコンサートホールなど、簡単に大勢の人を殺害することができる場所を狙うように具体的な指示を受けていたと伝えています。
カズヌーブ内相は会見で、「これらの状況を見れば、作戦のパターンは同じだ。計画は外国で立案され、暴力行為は、訓練を受けたあと、ヨーロッパ諸国に送り込まれたイスラム過激派らによって実行されている」と述べ、アバウード容疑者がこうしたテロ事件の司令塔のような役割を担っていたという見方を示唆しました。
シリアで過激派組織ISに加わったベルギー人のアバウード容疑者は、フランスだけでなくベルギーでも複数のテロ計画に関わっていたとされ、ことし1月にベルギー東部で警察を狙った大規模なテロ計画が摘発された事件をきっかけに欧米の情報機関から危険人物として警戒が強まりました。また、去年5月にベルギーのブリュッセルにある「ユダヤ博物館」で男が銃を発砲して4人が死亡した事件でも、容疑者の男がアバウード容疑者と連絡を取り合っていたと現地のメディアで報じられています。

ベルギー捜査当局が手配中に仏に入国

パリの同時テロ事件の首謀者とみられるアバウード容疑者は、ベルギーの捜査当局によってことし初め国際手配されていましたが、捜査をかいくぐってフランスに入国していたことが明らかになったことから、国境管理の態勢を疑問視する声が上がっています。
アバウード容疑者は、2013年にシリアに渡り過激派組織IS=イスラミックステートの戦闘員になったとみられ、ことし1月、ベルギー国内で警察を狙ったテロ計画に関与した疑いで、捜査当局が逮捕状をとり国際手配して行方を追っていました。ヨーロッパでは、人の移動の自由を認める「シェンゲン協定」に基づいて加盟国の国民は原則、域内の国境ではパスポート審査なしで出入国ができます。アバウード容疑者がフランスに入国するまでの具体的な経路は分かっていませんが、協定に加盟するベルギーの国籍をもつアバウード容疑者は、この協定のもとで当局の目にとまることなく、国境をまたぐ移動を行った可能性がでています。
この問題を受けてEU=ヨーロッパ連合は、20日に開く内相会議で対策を協議することにしています。

米 国土安全保障省「複数の国にまたがる捜査必要だった」

パリの同時テロ事件で首謀者の役割を果たしたとされているアブデルアミド・アバウード容疑者について、アメリカの国土安全保障省が、事件の前からヨーロッパで活動するテロリストグループのリーダーとされる人物だと指摘していたことが分かりました。
国土安全保障省は、ことし1月にベルギーで発覚した大規模なテロ計画について複数のメディアの報道などをもとに分析を行い、5月にその結果を報告書として発表していました。報告書では、アバウード容疑者はこのベルギーのテロ計画を実行しようとしたテロリストグループのリーダーとされ、「ギリシャのアテネにある隠れがから携帯電話で指示を出していたとメディアが伝えている」などと、指摘していました。そのうえで、国土安全保障省は「過激派組織IS=イスラミックステートの指示のもとに動いている可能性がある大規模なテロリストグループが発見された最初の事例だ。ヨーロッパでより複雑な計画を実行する能力を得た可能性を示唆している」と分析していました。
報告書によりますと、ことし1月のベルギーのテロ計画を事前に把握するためには、フランス、ギリシャ、スペイン、オランダを含む複数の国にまたがった捜査が必要だったということで、捜査当局にとっては、各機関との情報共有が今後の重大な課題だと指摘していました。

News_pic1http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151120/k10010313291000.html

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