警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(2,3日単位・レベル)
高齢者を守れ!
【治安うんちく】
平成16年には4万件ちかくあったひったくり事犯が26年には6千件台に激減した話しを書いたが、今回は「万引犯」について…
中学生の長女と一緒に青森市内のショッピングセンターで16点の漫画本や乳幼児用の玩具などを万引きした31歳の母親が青森区検から窃盗罪で在宅起訴され、10月に入って青森簡裁で初公判が開かれた。
母親は3人の子供を持っており、弁護側は「母親に前科や前歴はなく、直ちに店側に全額を弁償もしている」とし執行猶予付きの判決を求めた。これに対して検察側は「娘を監督すべき立場にありながら、犯罪に巻き込んだ責任は重い」として異例の裁判となった。犯罪に走る裏に何があるのか?刑罰だけでは解決しない。
かつて少年による万引が多かったころ「万引は犯罪です」などのスローガンを掲げた時もあった。ところが、今は高齢者による犯行が多くなっている。
警察庁によると平成11年には11万件台あったが認知件数が徐々に増加、16年には15万8000件を突破した。万引の被害で閉店に追い込まれた店もでるなど深刻な時期で「万引は犯罪です」など、子供でも分かるポスターまで登場したのがこの時だった。
翌17年にはやはり15万件あったが18年から数千件単位で減少。26年には12万1143件まで減り10数年ぶりに最少の数字となつた。そしてことしは9月現在の認知件数は8万7320件で26年の同期より3523件も減っている。
古いくなるが、平成25年の全国小売業万引被害調査によると高齢者はどんなものを万引するのかの数字がある。それによると1位は食料品で以下、雑貨アクセサリー、化粧品、酒・タバコ、衣料品の順だそうだ。年齢別では65歳以上の高齢者が32.2%を占めたという。
こうして高齢者が万引など事件の加害者になるのは高齢者人口が多くなっているからもあるが、やはりこれまでの犯行の動機などから推測するに、高齢者が誰にも頼れない孤立に陥って犯罪に手を出してしまうことが多いのではという見方もある。
「振り込め詐欺の被害者」も含めて、社会全体でお年寄りを見守ってやることが求められている。
東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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