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2015年10月23日 (金)

20年前の放火殺人 再審開始を決定 大阪高裁(23日)NHK

20年前、大阪市で住宅が全焼し小学6年生だった女の子が死亡した火事で、放火や保険金目的の殺人の罪で無期懲役が確定した母親ら2人が、再審=裁判のやり直しを求めていたことについて、大阪高等裁判所は、3年前の大阪地方裁判所の判断に続いて、再審を認める決定をしました。さらに、現在服役中の2人の刑の執行を停止して、刑務所から釈放することも認めました。
平成7年7月、大阪・東住吉区で住宅が全焼し、小学6年生だった青木めぐみさん(当時11)が入浴中に逃げ遅れて死亡しました。
この火事で、母親の青木惠子受刑者(51)と、内縁関係にあった朴※龍ひろ受刑者(49)が放火や保険金目的の殺人の罪で起訴され、無期懲役が確定しましたが、その後、「厳しい取り調べで、うその自白をさせられた」などと無実を訴え、再審=裁判のやり直しを求めていました。
2人の弁護団は、朴受刑者が放火したとされた自宅の車庫などを再現して実験を行った結果、「風呂場に面した狭い車庫でガソリンをまけば、風呂釜から引火して激しく燃え上がり、朴受刑者がやけどをしていないのは不自然だ」などと主張し、大阪地方裁判所は3年前、実験結果などをもとに2人の再審を認めたのに対し、検察が大阪高等裁判所に即時抗告していました。
23日の決定で、大阪高裁の米山正明裁判長は「放火の実行犯とされた朴受刑者の自白について、有罪を認定するだけの高い信用性を認める根拠はなく、火事は車の給油口から漏れたガソリンに風呂釜から引火して起きた自然発火の可能性が否定できない。無期懲役が確定した判決の認定には、合理的な疑いが生じている」として、改めて再審を認める決定をしました。さらに、現在服役中の2人の刑の執行を今月26日の午後2時から停止して、刑務所から釈放することも認めました。(※日へんに「告」)

青木受刑者「正義の決定」

青木受刑者が服役している和歌山刑務所には、午前10時前に弁護士が訪れ、15分ほど面会しました。
面会した青砥洋司弁護士によりますと、青木受刑者は再審を認める決定が出たことを伝えられると、安心した様子だったということです。青木受刑者は「科学的に証明された真実を認め、正義の決定をしていただいて、ありがとうございました。あすの息子の誕生日に間に合わなかったのは残念ですが、釈放が認められた今月26日に2日遅れの誕生日パーティーをしたいと思います」と話したということです。

朴受刑者「最高の決定に感謝」

大阪市内で開かれた支援者の集会では、朴受刑者が、面会した弁護士に話した内容が紹介されました。弁護士によりますと、朴受刑者は「最高の決定を出してくださり、裁判所に感謝しています。難しい戦いだったので、心から安どしています。支援者・弁護団が力を尽くしてくれたおかげです。今後も支援をよろしくお願いします。支えてくれた皆さんに心から感謝します。僕は無実です」と話していたということです。

受刑者の母「よく頑張った」

大阪高等裁判所の前では午前10時すぎ、朴受刑者と青木受刑者の弁護士が、「再審開始」「刑の執行停止」と書かれた旗を掲げました。
集まった支援者などからは、大きな拍手と歓声があがりました。朴受刑者の母親は「ありがとうございます。2人も喜んでいると思います。釈放された息子には、お帰り、よく頑張ったねと声をかけたいと思います」と涙を流しながら話していました。
また、2人を支援する会の会長の岸本修さんは「3年前の再審開始に続き、無実の2人を支援し続けてきた私たちの力で再審の扉を開くことが出来ました。2人の完全無罪を勝ち取るまで闘い続けたい」と話していました。

弁護団「高く評価できる」

再審が認められたことについて、朴受刑者の主任弁護人の乘井弥生弁護士は「決定は証拠の内容を的確に判断し、火事が自然発火で起きた可能性があることを具体的に指摘し、科学的で客観的な証拠によって判断を行っているものであり、高く評価できる。また、刑の執行停止も認めた判断に敬意を表する。検察は決定を真摯に受け止め、特別抗告という無用な手続きをせず、再審をすみやかに開始するよう強く求める」という声明を読み上げました。

検察 執行停止に異議申し立て

検察は、2人の受刑者の再審=裁判のやり直しとともに認められた無期懲役の刑の執行の停止を不服として、大阪高等裁判所に異議を申し立てました。今後、大阪高裁の別の裁判長が、改めて判断を示すことになります。
大阪高等検察庁の榊原一夫次席検事は「検察官の主張が認められず、即時抗告が認められなかったことについては誠に遺憾である。決定の内容を十分に検討し、適切に対処したい。受刑者の身柄関係の対応は、特に迅速、適切に対応したい」という談話を出しました。

科学的な鑑定で再審決定 相次ぐ

最近では、死刑や無期懲役が確定した重大事件で、科学的な鑑定を基に再審=裁判のやり直しが認められるケースが相次いでいます。
このうち、昭和41年に今の静岡市清水区で一家4人が殺害されたいわゆる「袴田事件」では、去年3月、静岡地方裁判所がDNA鑑定の結果などを決め手として、死刑が確定した袴田巌さん(79)について再審を認める決定を出しました。このDNA鑑定は弁護側の専門家が行ったもので、検察は決定を不服として抗告し、東京高等裁判所で審理が続いてます。
また、平成2年に栃木県足利市で当時4歳の女の子が殺害された「足利事件」と、平成9年に東京電力の女性社員が殺害された事件でもDNA鑑定が決め手となり、無期懲役が確定していた2人の男性について、平成21年と24年にそれぞれ再審が認められ、やり直しの裁判で無罪が確定しました。
これらの事件では検察側のDNA鑑定で無実を示す結果が出て、検察が最高裁判所まで争わなかったため、再審を認める決定から1年も経たずに決着しました。
一方、昭和42年に茨城県で62歳の男性が殺害され、現金が奪われた「布川事件」では、当時の資料を基に弁護側の専門家が行った殺害方法の鑑定などを基に、無期懲役が確定していた2人の男性について平成17年に再審が認められました。この事件では、検察が鑑定などに対する裁判所の判断を不服として抗告を繰り返し、再審を認める決定が最高裁で確定するまで4年余りかかりました。

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