地蔵など壊される 熊本市・高橋稲荷神社一帯（２０日）共同

熊本市西区の高橋稲荷神社と周辺の神社２カ所、地蔵尊でさい銭箱や鈴、地蔵などが相次いで壊されたことが１９日までに分かり、熊本南署は器物損壊の疑いで捜査している。
　高橋稲荷神社では１５日朝、境内にある４カ所のさい銭箱が倒されたほか、綱に付いている鈴が落ち、神酒を入れる瓶や供え物を載せる台も割られているのに気付いた。
　防犯カメラを確認すると、１４日午後９時半ごろ、サングラスをかけた男がさい銭箱を蹴り倒し、綱を乱暴に振る様子などが映っていた。宮司の竹内博さん（５１）は「男はむしゃくしゃしているように見えた。神社の物を壊すとは罰当たりだ」と怒りを隠せない。
　周辺３カ所の被害は高橋稲荷神社を中心に半径約５００メートルの範囲で発生。高橋西神社では榊［さかき］を立てる器が割れ、高橋東神社は地蔵の頭が壊された。近くの女性（４４）によると、１６日午後１１時ごろに車を止めた男が怒っているような声を出していたという。
　三軒町・船場町船着場跡地蔵尊でも、地蔵７体のうち２体の頭が折られた。うち１体の頭は粉々に砕かれていたという。
　高橋西、東神社の総代田尻将博さん（６４）は「地域のみんなの財産を壊す行為。腹立たしいし、悲しい」と話す。
　被害に遭った４カ所ともさい銭は狙われておらず、壊し方も似ていることから、署はいずれも防犯カメラの男が関係しているとみて調べている。（西島宏美、園田琢磨）

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