警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(17、18日単位・レベル)
箍(たが)の緩みか?
【治安うんちく】 現職の警察官がマンションのガラスを蹴破ったり、届けられた落とし物をねこばばしたり、実弾が入った拳銃を部下の腹部に押しつけたりなど、警察官の不祥事が多すぎる。
そればかりではない。今年6月、滋賀県の34歳の巡査長がパワハラで自殺したり、4月には広島県警の58歳の警部補が、交番で拳銃自殺するなど警察官の自殺が目に余るが、今度は兵庫県警の機動隊に所属する男性巡査2人が独身寮で相次いで自殺を図り、1人が死亡、意識不明になっていた1人が15日夜に死亡した。同じ部署で2人が同時に自殺するなど由々しき事態である。
先日も警察のある幹部と話したのだが、今の若い者を含めた警察官は警察官としての自覚が足りないだけでなく責任感のなさや精神的な弱さなど欠陥があるのではないか?と…その要因は警察官としての教育なのでは-と話したばかりだった。
学校に入って、書類の書き方や手続き論ばかり教え、授業が終わると個室に入り自由時間になる。団体行動などでの厳しさを教えていないと指摘した。
実はその数日前にテレビでボートレーサー養成学校の厳しい教育を見たばかりだった。
訓練生には部屋の入り口のドアを全開にするとか、点呼時には寝巻きから点呼着に着替え、布団を4つにたたみにし、枕を乗せてたたみ目が見えないようにベッドに並べる。集合に遅れると厳罰が待っている。
さらに規律を守れなかった訓練生は容赦なく怒鳴られたり、中には海に突き落とされるなどの厳しい躾(しつけ)に涙をながしながら耐えていた女子訓練生の姿も見られた。
こうして肉体的にも精神的にも強靱なレーサーが鍛あげられるのに、最も厳しさが要求される警察官が、学校では個室が与えられ、温々と育てられるのは如何と言いたいのである。
果たして警察組織のタガが緩んでいるのだろうか?今年上半期に何らかの懲戒処分を受けた警察官は全国で132人。警察官数が25万人とすれば、0.05%に過ぎない。
しかし、自殺者を出す職場環境は良くない。職場が腐っているか箍(たが)が緩んでいるかだ。
9月までの全国の自殺者は1万8195人もいる。自殺者はどんな職業でもあることは救いだ。
しかし警察官は一挙手一投足が国民の模範でなければならない。それが警察産みの親・川路利良大警視の教えであり、基本だからだ。
特に自殺は、責任は阻却されるが客観的には違法行為である。警察官であるが故につつしまなければならない。
東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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