警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(8、9日単位・レベル)
拳銃は撃つためにある
【治安うんちく】
9月14日午前2時ごろ、千葉県松戸市の路上で、「女性が犬に襲われている」の110番で現場に駆けつけた警察官3人が拳銃を計13発発砲して制圧した。犬は体長122センチ、体重21キロもあり、飼い主と通行人の女性を襲った後、警察官にも襲いかかってきたため拳銃を使用した。
10月8日の朝日新聞電子版に現場の状況が詳細に出でいた。
犬は4時間半前にも、近くで人を噛んでおり、警察官が駆けつけた時は既に被害者は3人。警察官は制圧のため5発発砲したが倒れず、後ずさりした警部補が路上で転倒。さらに危険性があったため後ろにいた巡査部長ら2人が計8発撃った。犬がやっと倒れたが、犬に当たったのは最後の13発目だった。犬1匹に13発も撃つ必要があったのかだ。
そして朝日は、次のようにも伝えている。
現場に出る可能性が高い警察官には年1回の実弾による射撃訓練を義務付けているが、実弾の購入には全国で2億2千万円(2014年度)かかる。腕が鈍らないように、映像や訓練用の弾を使った訓練も年2回求めている。今回、発砲した千葉県警の3人も数十発の実弾訓練と映像訓練を受けていたというのだ。
警察官のけん銃使用については思い出がある。平成13年の8月である。東京・三軒茶屋で「刃物を持った男が暴れている」の通報で駆けつけた警察官が男に刺されて死亡。刺されながらも警察官は男に発砲して男を射殺。2次被害を防いだ。
当時の国家公安委員長の村井仁さんが、翌日、私しにこんなことを言った。
「警察官の腰に下げている拳銃は飾りですか?」
拳銃使用には厳格な規律があって安易に撃てない-旨を説明した。そして村井さんが「よし分かった」と言って、国家公安委員会規則を変えて、今のように撃てる状態にしたのだ。
しかし、使ってみると様々な問題か出てくる。今回、13発は多かったのかだ。訓練しようにも予算面から制限があるとすれば、射撃の腕をどうして上げるかだ。かと言って、拳銃を使う実践的な現場は少ない。
その意味では、今回の犬射殺は実際の現場での射撃でありよい経験だったと思う。
東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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