山口組分裂後初 山健組事務所を捜索 詐欺事件関係先(10日)共同
大阪府警は9日、国内最大の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から分裂した新組織の主要団体「山健組」(同市中央区)の事務所など9カ所を家宅捜索した。
府警によると、山口組の分裂後、山健組の捜索は初めて。新組織の名称は「神戸山口組」で、トップは山健組の井上邦雄組長(67)とされる。分裂に伴う抗争が懸念される中、警察当局は新組織に関する情報収集や実態解明を進める。捜索は特殊詐欺事件の関係先として実施。USBメモリーなどを押収した。
府警は、捜査2課員に加え、暴力団担当の捜査4課員ら計約110人を投入。現場では、捜索に抵抗する山健組関係者と府警捜査員らの怒声が響き、もみあいになる一幕もあった。捜索は約1時間で終了した。
今回の分裂騒動は、山口組の篠田建市(通称・司忍)組長(73)が2005年に就任以降、出身母体の弘道会(名古屋市)系主導の人事や高額な上納金に対する不満があったことが背景として有力視されている。
今年8月下旬、前組長の出身母体の山健組など直系組織である2次団体の組長13人は「絶縁」や「破門」の処分を受けた。離脱派が新組織発足後に出した通知文書には篠田組長を批判する文言もあり、警察当局は抗争につながる恐れもあるとして警戒を強めている。
特殊詐欺事件では、大阪など6府県警の合同捜査本部が9日、警察官らに成り済まして中国から日本国内に電話をかけ、だまし取ったキャッシュカードで現金を引き出したとして、詐欺の疑いで、山健組の直系組長松森治容疑者(52)=神戸市長田区=を逮捕した。
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