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2015年9月 3日 (木)

改正個人情報保護法成立:「匿名」加工で売買自由に(3日)毎日

 個人情報を「匿名」加工すれば本人の同意なしで売買できるようになる改正個人情報保護法が3日成立した。2003年の法制定以来、初の本格的な改正で、2年以内に施行される。商品の購入履歴などを集積した「ビッグデータ」を経済活動で活用しやすくするのが狙いだが、個人を特定できないようにする加工の基準づくりが今後の課題となる。
 改正は、JR東日本が13年、IC乗車券Suica(スイカ)を巡り多数の乗客の生年月や性別、改札通過日時を市場調査用として無断で日立製作所に販売し、苦情が相次いで契約解除に追い込まれたことがきっかけだ。
 従来法は個人情報を「特定の個人を識別できるもの」と定義して無断提供を禁じていたが、JRのケースが抵触するのか明確でなかった。改正法は、個人情報から氏名を削ったり住所や生年月日の一部を除いたりしたものを「匿名加工情報」と規定し、動向や購買状況などを本人の同意なしに第三者に提供できるよう改めた。提供側には、その項目を公表する義務が課され、違反者には懲役6月以下か罰金30万円以下の罰則が設けられた。
 個人情報の加工基準は施行までに政令や規則などで定める。全国地域婦人団体連絡協議会の長田三紀(ながたみき)事務局長は「明確な基準を作り周知徹底することが大切」と指摘する。
 法改正で、個人情報の使われ方などを監視する第三者機関「個人情報保護委員会」が来年1月に新設される。加工基準をつくり、立ち入り検査や指導の権限を持つ。これまで個人情報保護は各省庁による緩やかな監督と民間の自主規制に委ねられてきたが、独立機関による監視が主流の世界標準に近づく。
 委員会は、マイナンバー制度の準備をしている「特定個人情報保護委員会」を改組する予定。専門家らで構成する委員は7人から9人に増えるが、現在約50人の事務局の体制は未定。多くの国の第三者機関は官民双方を監視するが、個人情報保護委はマイナンバー制度に関わる領域を除き「官」は対象外だ。
 一方、扱う個人情報が5000人以下の小規模事業者はこれまで法規制の対象外だったが、法改正で個人情報の管理を求められる。【青島顕、日下部聡】

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