警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(9、10日単位・レベル)
高齢者の犯罪が増加
【治安うんちく】 東京圏の75歳以上の高齢者が、今後10年間で急増するため地方移住が望ましいとする提言が示されるなど高齢化社会はひしひしと迫っている。
そんな中で、高齢者が犯罪の被疑者となる事件も年々増加している。
今月5日には、さいたま市見沼区で79歳の夫が75歳の妻の首を絞めて殺害したとして逮捕された。夫は「口論となり首を絞めた」と供述しているという。
警察庁によると70歳以上の高齢者が刑法犯の被疑者となった事件の検挙件数は平成24年は3万5004件で、8年前の平成16年の2万3570件より1万1434件も増加している。
殺人や強盗、強姦、放火などの高齢者による凶悪犯検挙件数は24年の243件に対して16年は159件で84件も増加。窃盗犯は2万7222件に対して1万6733件で1万0489件も増えている。
最近、問題になっている振り込め詐欺は、被害者に高齢者が多い。その詐欺犯、横領などを含めた知能犯は、高齢者が被疑者になった24年の検挙件数は733件。ところがこの罪種だけだが16年の867件より134件下回った。主な要因は詐欺犯が131件も減少したことだとみられる。
そう言えば、16年はオレオレ詐欺や還付金詐欺が全盛期だったが、取り締まりの強化などもあって認知件数そのものが減少したのが要因ではないのか。しかし被害金額は増加している。
犯罪社会も被害者も被疑者も高齢者が多く、中でも介護問題を含めて高齢者同士の殺人事件などは胸が締め付けられる。
東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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