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2015年5月22日 (金)

外国人向け在留カード、偽造横行…大半は中国製(22日)読売

2012年に交付が始まった外国人向けの在留カードの偽造が横行している。
 全国の警察が偽造カードを所持していたなどとして、入管難民法違反で摘発した外国人は昨年122人に上り、前年の78人の約1・5倍となった。偽造カードの大半は中国製で、不法滞在の中国人らがインターネットを通じて入手し、就労やアパートを借りる際の身分証明書などとして使っていた。警察当局は、背景に20年東京五輪・パラリンピックなどに伴う外国人労働者の需要の高まりがあるとみて、警戒を強めている。
◆「2万円」で入手
 「日本になるべく長く滞在し、金を稼ぎたかった」
 偽造カードを所持していたとして、今年2月、同法違反容疑で警視庁に逮捕された中国人の男(45)は、そう話した。
 事件関係者によると、男は昨年3月、居酒屋で知り合った中国人ブローカーに、「俺のところで働かないか。それには偽造の在留カードが必要だ」「2万円あれば中国から届く」と誘われた。男はブローカーに顔写真などをメールで送り、1週間後、偽造カードが届いた。このカードを千葉県市川市で病院建設工事を担当する4次下請け業者に示し、同9月からの約3か月、働いた。偽造カード代の2万円は給与から支払った。
 警視庁によると、現場にいた98人の外国人労働者のうち、25人の在留カードが偽造だった疑いがあるという。押収された偽造カードにはICチップは内蔵されていなかったが、偽造防止の「ホログラム」をまねた印刷が施されるなど精巧なつくりだった。
 「本物そっくりで、何の疑いも持たなかった」。男を雇った業者の現場責任者は、こう漏らしたという。
◆身分証明に
 警察庁によると、偽造カードは主に、就労制限のある「留学」などの外国人が、就労制限のない「永住者」などを装い、日本国内で働くために使用される。昨年摘発された122人のうち、約9割の113人は中国人で、残りはベトナム人8人、インドネシア人1人。中国語の人気チャットサービス「QQ」を通じて、中国の偽造グループに注文するケースが目立つという。
 「在留カード作ります」。静岡県警が昨年逮捕した中国人の男女は「就学」と「家族滞在」で入国後、不法残留状態になったため、QQで偽造カードを注文した。2人はこれを身分証として提示し、同県内の自動車部品製造会社で働いていた。
 偽造カードがアパートの賃貸契約や銀行の口座開設時などの身分証明として悪用されるケースもある。福岡県警が一昨年逮捕した中国人の男は、偽造カードで複数の銀行口座を開設して転売。一部が、犯罪収益の振込先として使われていた。

2015年05月21日 17時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

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