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2015年4月14日 (火)

上京してくれ詐欺、急増 不慣れな地方高齢者狙う(14日)朝日

「息子」を名乗って地方で暮らす高齢者を東京に呼び寄せ、現金をだまし取る「上京型詐欺」に警察が警戒を強めている。新手の「特殊詐欺」といい、金融機関や郵便・宅配業者との連携にとどまらず、公共交通機関への働きかけを始めた。
 日没が迫る羽田空港。飛行機を降りた70代女性がきょろきょろとまわりを見回していた。日本航空の旅客サービス業務などを担うJALスカイの阿部碧(みどり)さん(27)が声をかけた。
 「熊本から来て夫とはぐれた。息子から1千万円を持ってくるよう言われた」
 女性は夫ではない誰かと携帯電話で連絡を取り合っていた。阿部さんが電話に出て「息子さんですか」と尋ねると、「はい」と答えが返ってきた。近くのターミナル駅で落ち合うという。
 だが、どうも不審に思えた。女性と夫を上司が交番に案内。上京型詐欺に巻き込まれていることがわかった。今年2月の話だ。「道案内をしていて話を打ち明けられた。詐欺がこれほど身近にあるとは思わなかった」。阿部さんは振り返る。
 JR東海の車掌長宮本直幸さん(28)も、乗務する東京行きの新幹線で「息子に現金を届けに行く」というお年寄りから相談を受け、被害を防いだ。「新幹線に乗ってまでお金を届けに行き、被害に遭う人がいるとは。高齢者の切符を点検するときには注意したい」
 上京型は非対面で相手をだます「特殊詐欺」の一つだ。現金を金融機関の口座に振り込ませる「振り込み型」、宅配便やレターパックで送らせる「送付型」といった手口別の分類では、被害者宅などで現金を直接受け取る「手渡し型」にあたる。
 全国の警察や警察庁はこれまで、振り込み型、送付型についてはそれぞれ金融機関、郵便・宅配業者に対策を要請。手渡し型は、被害者にだまされたふりをしてもらう作戦で、現金を被害者宅まで受け取りに来る犯行グループを封じ込めようとしてきた。
 そんななか、上京型が「今年に入って増えている」(警視庁幹部)という。警視庁が今年確認した被害(未遂を含む)は14件で、うち6件で計2510万円がだまし取られた。被害者は70~80代がほとんどで、いずれも東京に飛行機で呼び出されていた。
 なぜ今、上京型なのか。
 警察は「不慣れな土地で被害者が冷静に判断することができないため、だましやすい」(岩手県警)、「『だまされたふり作戦』が広がり、被害者宅で現金を受け取りにくくなった」(山梨県警)、「首都圏まで呼びよせることで詐欺話に真実味を持たせる」(大分県警)などと犯行グループの狙いを分析する。
■警察、交通機関と対策
 被害者は北海道から九州まで広がる。警察は被害の拡大を防ごうと躍起だ。
 警視庁は昨年秋、車内や駅構内の電光掲示板や放送で注意を呼びかけるよう、JRや私鉄各社に要請した。日本航空は独自の取り組みとして、今年2月、空港ロビーなどで不安な様子の人に積極的に声をかけるよう従業員に指示した。
 昨年以降、被害相談や届け出を受けた総額が約1億2千万円に上る岩手県警。防犯団体と一緒にポスター700枚を作製した。新幹線の駅に加えて、高齢者の目に付きやすいよう寺に掲示。「『父さん母さん 東京までお金を持って来て!!』 詐欺です」と呼びかける。
 熊本県警は今年になって計6件、約2200万円の被害を確認した。熊本空港に依頼して、保安検査で高額の現金を見つけた際に通報してもらう「水際作戦」を3月から始めた。「詐欺を防ぐためには何重にも施策を打ち出したい」と県警の担当者。大分県警は、大分空港に向かうバスの車内で注意を呼びかける予定だ。
 犯行グループがお年寄りらを呼び出す先は、東京だけに限らないという。昨年、約1億3千万円の被害を把握した岐阜県警によると、県内在住者が名古屋市静岡県内に呼び出された事例があったという。
 一方、富山県警は先月までに約2900万円の被害を確認したが、いずれも東京都内でだまし取られていた。先月14日に北陸新幹線が開業して東京へのアクセスが格段によくなるなか、県警はJRと連携した新たな防止策を検討している。(高田正幸、中野浩至)
特殊詐欺の被害額減少、でも73億円 1~2月
 今年1~2月の全国の特殊詐欺の被害額は昨年の同時期より約2千万円少ない約73億4千万円で、統計のある2011年以降、初めて1~2月の累計が前年同期を下回ったことが警察庁のまとめでわかった。
 これまで年間被害額は年々増加し、昨年は過去最悪の約559億4千万円を記録していた。減少に向かうかについて、警察庁の担当者は「被害件数自体は増えており、予断を許さない情勢だ」とみる。
 現金受け渡しの手口別では、手渡し型が約31億4千万円(前年同期比約4億2千万円減)、送付型が約24億7千万円(同約1億2千万円増)、振り込み型が約16億円(同約2億3千万円増)と続いた。いずれも昨年後半の月別被害額と比べても減っている。
 一方、被害件数は全体で2155件で、昨年の同じ時期より636件増えた。このうち手渡し型が716件(同102件増)、送付型が403件(同100件増)、振り込み型が987件(同407件増)。担当者は「民間の力を借りてさらに対策を強化したい」と話している。

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http://www.asahi.com/articles/ASH4674NKH46UTIL04N.html

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