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2015年4月16日 (木)

韓国漁船の違反収まらず、「拿捕覚悟で出漁」も(16日)読売

日韓両国の漁船が操業している九州沖の排他的経済水域(EEZ)で、日本側が韓国漁船の違法操業に頭を抱えている。
 例年、EEZ内での乗り入れ操業は政府間の交渉で漁獲量などを定めているが、韓国船の過少申告が原因で昨年は決裂。今年1月の妥結後も違反は収まらず、水産庁の取締船が2月以降、韓国のはえ縄漁船4隻を拿捕している。このままでは再び操業に支障が出る恐れもあり、関係者から懸念の声が上がっている。
 両国EEZの乗り入れ漁業は、1999年に締結された日韓漁業協定で可能となった。漁獲割当量などを毎年、日韓両政府の交渉で決める。例年は漁期が始まる7月頃までに妥結するが、昨年は決裂。長期にわたって乗り入れが出来ない異例の展開になった。
 交渉当事者の水産庁が問題視したのは、韓国側はえ縄漁船の違法操業だ。日本側の立ち入り検査で、漁獲量を過少記載していることが次々と判明した。
 昨年は1月~4月に、九州沖で計7件の韓国船拿捕が相次ぎ、いずれも船長を漁業主権法違反(操業日誌不実記載)容疑などで逮捕。うち5件は、タチウオの過少記載だった。
 以前から同様の違反はあったが、「韓国政府の対策が十分ではない」(水産庁国際課)として、交渉が進まなくなってしまった。
 再発防止を徹底させるため、韓国における罰則の強化や日本側に乗り入れる船数の削減、漁獲量の虚偽記載根絶のための措置を検討するよう合意文書に盛り込んでようやく交渉がまとまった。妥結時期が遅れたため、効力は例年より長く、1月20日から来年6月まで乗り入れが可能になった。
 ただ、水産庁によると、具体的な対応は今も見られない。水産庁九州漁業調整事務所(福岡市)は2月~3月にかけて鹿児島県沖のEEZで韓国船計4隻を拿捕。いずれも立ち入り検査で、操業日誌にタチウオの漁獲量を過少記載していた。
 4隻の船長はいずれも現行犯逮捕されたが、担保金の支払いを保証する書面を提出して釈放された。船長たちは「割当量以上の魚を取りたいと考えていた」と供述。水産庁は2月、外交ルートを通じて韓国側に漁業ルール順守の徹底を申し入れた。
 日韓の漁業問題に詳しい福原裕二・島根県立大准教授(朝鮮半島社会論)は、「一部の漁業者は、拿捕されても生活のためにやむを得ず、という考えで出漁している。韓国政府が減船などにしっかりと取り組むべきだ」と指摘している。(田中洋一郎)

2015年04月16日 07時17分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

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