警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感故治安(5、6日単位・レベル)
予想できない事が起きるものだ!
【治安つぶやき】
あれは昭和46年だった。カメラマン時代に日本1の歓楽街、新宿は歌舞伎町交番に潜入取材をした当時の話しである。
交番には身長が160㌢代のチビ警察官と180㌢ぐらいのデカい警察官がいた。ある夜「交番の裏の道路で男が暴れている」の110番。私はチビ・デカコンビに同行した。現場に着くと2㍍近くはある大男が路上で暴れ、通行車両に体当たりしている。警察官の姿を見た男が「なんだ!てめぇら…」と両手を上げて警察官めがけて突っ込んできた。
最初にタックルしたのがデカ警察官。チビ警察官は男の足に飛びついた。チビ警察官は何度も何度もはじき飛ばされる。デカ警察官は背後から男の首を押さえ込もうとしている。正面からの中途半端な身体の接近は危険だから、男の手が届かないように背後に回ったのだという。
それでも男は暴れ、「このままでは拳銃が危ない」と思った私は、チビ警察官と2人で両足にしがみついた。同時に首を絞められた男の動きが止まり、到着したパトカーに引き渡すことができた。
今、アメリカが揺れ動いている。白人警察官が黒人男性を取り押さえるのに背後から首絞めての逮捕劇になり、運が悪かったのは男が死亡してしまったことだ。
銃社会の米国は、暴走車両を抑えるだけでも運転手を運転席から引きずり降ろて手をねじり上げで地面に顔を押しつけるようにして手錠をかける。苦しかったら自然に動けなくなるものだ。
今回の事件は相手に呼吸器疾患という持病があったことが不運だった。だから大陪審が不起訴にしたのであろう。
日本でも平成15年に、逃走する車両に警察官が拳銃を発砲。運悪く男が死亡した事件があった。1、2審はなんと警察官に「殺人」罪を適用したが最高裁で無罪が確定した。
修羅場は予期せぬ事態が起こるもので学問では論じられない。警察官による違法行為は許されないが、命を賭けて押さえ込む仕事に理解を示すことが社会の安寧に繋がることだけは確かだ。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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