DV加害者:更生プログラムで再犯防止(8日)毎日
ドメスティックバイオレンス(DV)の加害者向け更生プログラムに2011年から取り組んでいるのが、横浜市のNPO「女性・人権支援センター ステップ」だ。受講者は週5回の講座のどれかに原則1回参加し、52週(約1年)通い続ければ「卒業」となる。ストーカー同様、刑罰による再被害防止には限界があるとされるDV加害者に対する更生プログラムの現場を取材した。【藤沢美由紀】
「次は、『相手の痛みに無頓着』。当てはまると思う方は」。栗原加代美理事長の問いかけに、テーブルを囲んだ8人の男性全員の手が挙がった。
JR横浜線沿線のビルの一室。参加者の手元には「DV加害者に共通する問題点」としてまとめられた24項目のリスト。該当すると感じたら手を挙げ、過去の自分の言動を発表していく。
参加していた男性(35)は「自分が正しいと思ってきたが、ここに通ううちに違うと気付いた。考え方を変えると妻への感謝が湧いてくる」と話す。
栗原理事長によれば、1回目の面談では必ず、「怒りのメカニズム」について説明する。思い描く夫婦の理想像と妻の反応など現実とのギャップが怒りの源だと理解させた上で、理想像を変えることを提案する。
その後は米カリフォルニア州で加害者が強制的に受けているメニューを翻訳して取り入れ、グループワークが中心となる。互いのDV体験について指摘や発表をし合うことを通して、問題点に気づかせるのが狙いだ。
栗原理事長は「通い始めると大抵、2割はすぐに暴力をやめ、6割は徐々に変化していく。残る2割は変わらないことが多い」とし、「DVの下敷きには女性を見下す考えがあるが、変わろうと努力する男性は変わる」と話す。また、訪れる加害者の約9割は、父親が母親らにDVをしていた▽親から虐待を受けていた−−との被害体験の持ち主だといい、植え付けられた暴力容認の価値観を変えることが再犯防止につながるという。
参加費用は1回(2時間)あたり3000円。現在通ってきているのは40〜50人で、被害者である妻からOKが出れば途中での離脱も可能だ。1年間通う人は約3分の1で、これまでに約20人が卒業した。栗原理事長は「シェルターに逃げても解決にはならない。警察に通報や相談がいった時点で加害者プログラムにつながるようなシステムになれば」と話す。
http://mainichi.jp/select/news/20140508k0000m040165000c.html
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