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2014年1月22日 (水)

警視庁管内体感治安レベル2

首都東京体感治安(22、23日単位・レベル)
懐かしいものを見た
【治安つぶやき】

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 空が綺麗だから散歩の時は上を見て歩く。東京・武蔵野の境南町を歩いていた。ふと見ると同市消防第10分団の「火の見やぐら」があるのに気付いた。てっぺんに半鐘が残っていた。
 「火の見やぐら」は日本古来からあるもので、昭和初期には全国の全ての地域に存在した。別名「望楼(ぼうろう)」と言われ、常に消防団員の見張り番がいて、火災の早期発見の役目を果たした。その後、119番通報が充実し消防署や出張所ができるなどして姿を消した。
 あれは昭和42年ごろ、仙台市で新聞社にアルバイトしていた当時の話だ。消防車のサイレンが聞こえると消防本部に電話。聞くことは「望楼は何色ですか」。出火場所を火の見やぐらから見て、燃えている程度を聞くのである。
 「望楼赤」は「火炎があがっている」。「望楼黒」は「黒煙を上げている」こと。「望楼白」は「白い煙を上げている」ことを表現した。新聞記者は赤か黒で出動した。今、どこを歩いても、その「火の見やぐら」は見当たらなかった。
 最近、放火事件が目に付く。20日には横浜市都筑区大棚町で廃材や自転車が焼ける不審火があった。半径1キロ以内で昨年12月26日以降の約1カ月で計8件の不審火が相次いでいるという。当時の横浜は16日から1週間ぶっ続けで乾燥注意報が出ていた。
 18日には東京・足立区でごみの集積所3か所が相次いで放火された。この放火事件から30分の間に別のごみ集積所でも不審火が2カ所あった。横浜同様乾燥注意報が出ていた。
 東大阪市大蓮東で昨年12月、木造3階建て住宅が全焼。焼け跡から32歳の男性が遺体で発見された火災は寝たばこなどの失火とみられていたが今年1月、放火殺人事件だったことが分かった。
 この他にも18日には大学入試センターの鹿児島大学で枯れ草が燃え、千葉・習志野台中の陸上部部室に放火したとして男が逮捕され、熊本県では昨年12月から自動販売機が放火され硬貨が盗まれる事件が続発している。
  なんと、インターネットの闇サイトを通じて知り合った2人の女に放火を指示した41歳の男が、警視庁に逮捕されました。あ~あ、恐ろしや…
 警察庁によると昨年11月末の放火事件認知件数は980件で検挙件数は731件、検挙率は74.6%。前年同期に比べて凶悪犯の強姦事件同様に増えている。乾燥注意報が出ている中での「火付け」は極刑に値する。
 首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
 本日の警察マスコットは福井県警の「リュウピー君」です。
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 web小説「防諜 テロリストを補足せよ!」連載中です。日本版NSCの誕生に合わせて、日本国内で暗躍する北朝鮮やイスラム過激派と刑事の戦いです。 「続きを読む」からお入り下さい。

 防諜 テロリストを補足せよ 8

 アルカイダの男 
 
ジョンソンの情報を元に影虎は大田区西蒲田の製作所に勤めるジャマン・ナマンガニの行動確認に入った。「行確」と言われ公安捜査の最も基本的な捜査手法だ。ヒューミントの仕事始めである。
 ジョンソンが教えてくれた「タカベ」は高部製作所で西蒲田五丁目にある。ベアリングをはじめ自動車や船のエンジン部分、機関銃の銃身の部分など精密さが要求される部品を製造している。
 機関銃などの部品の製造工場…そこに最も危険集団とも言われるテロリストがいる…こう考えると影虎の背筋が寒くなつた。
 京浜東北線蒲田駅の北側のガードのある道路を西に歩いて七分。簿記専門学校の南側にあった。木造二階建ての古ぼけた自宅の東隣りに骨組みが鉄骨で、周囲をスレートで囲った作業場がある。
 これからナマンガニの行確に入るのだが、作業場を直接見渡せるところは敷地の中に入らなければならない。
 こうなると出退社を確認するしか手だてはないようだ。車で見張ろうと思うのだが、道幅は六㍍と狭いので駐車はできない。
 警視庁にいる時は二人でも三人でも人海戦術がとれた。今の自分の身では部下も同僚もいない。国家機関・NSCの情報収集も名誉な仕事だが、これからもこんな孤独の戦いが続くのかと思うと滅入ってしまう。
 「おいらは情報屋…刑事じゃないんだ」
 影虎は自分に言い聞かせることで慰めた。
 「ゼロ」のメンバーを兼ねた秘密情報員だが、人事記録も含めて他の捜査員からは隔離されており、仕事内容は仲間にも言えない。勿論、同僚も影虎の現状を知らないことになっている。
 「今、どうするか…」
 影虎は考えた。とりあえず製作所の前にバス停があり、ジュース類の自動販売機がある。そこでジュースを飲みながらバスを待つ方法を考えたが、どうみても長時間、佇むのには無理だ。
 現在、午後五時四十分。ナマンガニが仕事を終えて帰る時間を調べて自宅まで尾行し、住居を割るしか方法はない。
 影虎は高部製作所の修業時間を調べるため近くの豆腐屋に飛び込んだ。
 「お尋ねしますが、高部製作所などこの辺の工場は何時に終わるんですかねえ」
 警察手帳を示せば良いのだが、今後の張り込みもあって示すのを控え、職業さえ名乗らなかった。意外に快く店主が答えてくれた。
 「他は知りませんが高部さん所は朝の九時から夕方の六時だと思いますよ。作業員は六時から六時半の間にここを通って駅に向かいます。経理の女性などは良く豆腐を買いに寄ってくれますから…」
 「ありがとうございました」
 影虎は丁寧にお礼を言って店を出た。時計を見ると六時十分前。修業時間まであと十分だ。
 帰宅の遅い高校生たちが帰って行く。二十分は待っただろうか見覚えのある男が一人で出てきた。
 あの時、ジョンソンが見せてくれた東南アジア系の男の写真とそっくりの独特の人相の男だ。確かに眼が窪んで鋭く、黒くて太い眉。黒いあごひげがある。
 男は蒲田駅の方に歩いている。相手はアルカイダのテロリストだ。普通の尾行では気付かれてしまう。何人か交替で追尾すれば気付かれなくて済むんだが…影虎が見渡すと道路の反対側を乳母車を押した女性が歩いている。
 「そうだ。あの前後に付いて家族の様に見せかければ良い」
 そう思った影虎は一時はその女性と並んで歩いた。
 「可愛いお子さんですね。女の子ですか?」
 初対面なのに女性が話に応じてきた。
 「女の子です。もう一歳半になるんですよ」
 こんな雑談を交わしていると駅に着いてしまった。男は蒲田駅二階にある中央改札に向かっている。追尾する影虎…
 改札を通った男は階段を降りて一番線の東京方面の電車に乗った。京浜東北線である。先頭車両の真ん中の扉から乗り込む男。影虎はひとつ離れた扉から乗り込んだ。夕方の上りとあって車内は空いている。目と目が合わないよう細心の注意が必要だ。
 影虎はカバンからある眼鏡を出してかけた。この眼鏡は追尾用にあつらえたものだ。捜査三課のデカ連中が使っている優れものだ。フレームの幅が広く外側からは見えない小さな鏡が内側に付いている。正面を向いているように見えるが実は横にいる相手を鏡でとらえているのだ。
 男は二つ目の大井町駅で降りた。JRの西口階段を上って行く。着いたところは東急大井町線だ。一番後ろの車両に乗った男は二つ目の戸越公園で降りた。
 第二出口を出た男は右に進み、次の交差点を左折して約五百㍍は歩いただろうか、右側に赤煉瓦づくりの二階建てのマンションに入って行った。戸越五丁目だ。辺りは暗くなっている。影虎は道路からマンションを見ていると二階の右端の部屋に電気がついた。
 「あそこがジャマン・ナマンガニの部屋か…」
 マンション名を確認すると「センチュリー・パークサイド」と書かれている。一、二階にはそれぞれ三部屋づつある。
 影虎はマンション内に誰もいないことを確認してエントランスに向かった。僅かな時間を利用して郵便受けで男の名前を確認した。ところが二階の全部の部屋は日本人名で、他の階を含めてジャマン・ナマンガニの名前は見当たらない。
 右端の部屋は一〇三号室の上だから二〇三号室になる。その番号の郵便受けには「SUNAHARA」と書かれていた。つづく

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