警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(28、29日単位・レベル)
カルテで面の対処を
【治安つぶやき】
「警察に相談していた」-また起きてしまった。
27日夕、千葉県市川市の繁華街で22歳の女性が刃物で刺し殺された事件で、逃走していた同県松戸市の23歳の男が28日朝、八丈島に着いた船の中で警察に逮捕された。
この事件は、交際中の男性とその長女と一緒にいたところを襲われたもので、犯人の男は被害者の元交際相手。「元交際相手から復縁を迫られ困っている」と千葉県警市川署に相談していた。警察は「暴力的なトラブルはなかった」として警告していた。
こうした報道だけで論じるのは酷がある。問題は、相談を受けた警察官が女性の相談内容や日頃の男の性格、言動、行動からどれほどの危険性を感じたのかだ。
特に一部報道によると9月24日には被害者が「復縁を迫られて困っている」と110番通報している。その時は男の兄も訪れてその場は収まったという。
兄まで駆けつけなければならなかったトラブルの110番。その時、現場の警察官が感じた「危険度」が、その後の相談にどう生かされただろうか。直接的な「暴力があった」とか「なかった」という単純なものではない。
それだけではない。NHKによると警察が口頭で注意した後、路上で騒いだ男を一時保護した際、女性とトラブルっている男だと把握できず、女性にも連絡していなかったという。
ストーカー殺人事件の度に「警察に相談していた」とされるが、相談があっただけで相手の身柄を全て拘束できない。被害者本人を強制的に隔離することもできない。しかし、警察は結果が問われる。
警察官には洞察力が求められている。相手の男の人間性も含めて危険度をどう判断するか。過去の経緯から、相手の危険度の判断を迫られる訳だが極めて難しい問題だ。
今回の事件は110番受理と相談を合わせた対処をしていたのだろうか。
相談の記録はその都度パソコンに入力する。今回の女性の相談は1件1件検索しなければならない。だったら、110番通報と合わせて病院のカルテのような対処票をつくり、相談部署-刑事課-生活安全課-外勤-警務など全ての部署でいつでも瞬時に見られるようなシステムをつくれないだろうか。
点で判断するのではなく、面としての流れを捉えることだ。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」
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