中学生殺害 面識ない人物の犯行か（３１日）NHK

三重県朝日町の空き地で中学３年生の女子生徒が殺害されているのが見つかった事件で、携帯電話など身元の特定につながる所持品が持ち去られていないことから、警察は面識のない人物による犯行とみて捜査しています。

２９日、三重県朝日町の空き地で四日市市の中学３年生、寺輪博美さん（１５）が殺害されているのが見つかり、財布に現金が残っていなかったことなどから、警察は強盗殺人と死体遺棄事件として捜査を進めています。
警察によりますと、女子生徒は今月２５日に四日市市で行われた花火大会に友人と出かけて、自宅から１．６キロのＪＲ朝日駅近くのスーパーの前で「歩いて帰る」と言って友人と別れました。
そして、午後１０時５５分ごろに別の友人と携帯電話でメッセージのやり取りを最後にしていたことが確認されていて、警察はこの直後に殺害された可能性が高いとみています。
遺体の近くでは女子生徒の携帯電話が壊されずに見つかるなど、身元の特定や交友関係の手がかりになる所持品が持ち去られずに残されていたことから、警察は面識のない人物による犯行とみて捜査しています。

女子生徒の行動

女子生徒は今月２５日の夜に四日市市で開かれた花火大会を友人と見に行きました。
警察によりますと、花火大会が終わったあと会場の最寄りのＪＲ関西線の冨田駅から朝日駅まで電車に乗りました。
午後１０時３４分、朝日駅のホームを友人と歩く姿が防犯カメラに写っていました。
そして午後１０時４５分、駅の近くのスーパーマーケットの前で「歩いて帰る」と言って友人と別れたということです。
ここから自宅までは直線で１．６キロ離れています。
さらに、およそ１０分後の午後１０時５５分ごろ、女子生徒の携帯電話に別の友人から「今からカラオケに行く」というメッセージが届き「いいね」と返信するやり取りを最後にしていたことが確認されています。
女性警察官が朝日駅から自宅までの道路を実際に歩いて検証した結果、最後のメッセージをやり取りした時間帯は、現場付近を歩いていたとみられることが分かりました。
遺体には抵抗したときにできる傷がなく、現場に争ったような痕もなかったということで、警察は現場付近でいきなり襲われて殺害された可能性が高いとみています。

現場には花を手向ける人の姿

女子生徒の遺体が見つかった三重県朝日町の現場では、花を手向けたり手を合わせたりする人の姿が見られました。
四日市市に住む１８歳の男性は友人と共に訪れ、「被害者と面識はありませんが自分と年も近く、本当にかわいそうだと思って来ました。とにかく事件が早く解決してほしい」と話していました。
一方、捜査員が近くの住宅を回って聞き込みをする姿も見られました。
女子生徒が殺害されたとみられる今月２５日の夜に不審な人物や車を見かけなかったかなどを尋ねていたということで、住民の男性は「当時は窓も閉め切っていて不審なことは感じなかった。警察官は『思い出すことがあるかもしれないので、何度でもうかがいます』と言っていた」と話していました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130831/k10014186611000.html