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2013年7月28日 (日)

警視庁管内体感治安レベル2

首都当拠体感治安(28、29日単位レベル)
追い剥ぎは重罪だ
【治安つぶやき

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 道路を歩いていていきなり現金を強奪される路上強盗事件が目立っている。
 27日早朝、埼玉県蕨市の市道で、自転車で帰宅途中の19歳の女性が、バイクの男に前かごのショルダーバッグを奪われそうになったが、引きずられながも抵抗。女性は右ひざなどに軽傷を負う強盗未遂事件があった
 28日未明には、神奈川県横須賀市の路上で、帰宅途中の自衛官の男性が男に石のような物で殴られ現金2万円から3万円が入った財布が奪われた。27日早朝には福岡市で、女子大学生が後ろから来た若い男に殴られてバッグを奪われる強盗事件が発生した。
 26日夕ににはさいたま市中央区の大型商業施設の駐車場で、母親(32)と息子(3)が車に乗ろうとした際、男が一緒に乗り込み、男児に刃物を突きつけ走り、1・7キロ離れた駐車場で2人を縛り、現金などを奪って逃走した。
 こうした路上強盗事件は全国で496件発生。検挙率は46.0%だ。前年同期に比べて87件も減少している。
 認知件数が多いのは大阪の89件、東京の77件、神奈川県の52件など。首都圏では千葉を含め首都圏で実に45%を占めている。
 一方、前年に比べて減少したのは大阪の-67件、埼玉の-33件、兵庫の-14件など。行きずりの犯行だけに検挙は難しいと思われるが検挙率は栃木県の200%、鹿児島県の150%を始め100%の県が10県もある。
 昔で言う〝追い剥ぎ〟火付盗賊改方が担当し重罪だった。
 首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
  新連載小説「警視庁公安部」  
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⑩ 取り調べ始まる
 村井の調べで大事な事は、会話にはある程度の理解を示してやることだ。
 こうして調べ官・結城は、村井が留置されている牛込署に向かったのは十二月十九日の午後、午前中に逮捕して最初の調べだ。
 結城「きょうから君と話ができることになった公安三課の結城です」
 取調の開始にあたり所定の口上を述べた後、結城は一気に調べに入ろうとした。
 しかし、村井はこの段階から「何で逮捕されたのか分からない。自分には関係のないことだ」と言ったきり口を噤んでしまった。時間だけが過ぎていった。
 しかし結城にとっては想定内である。だんまりを続けるなら入る材料はいくつもある。妻と結婚式をあげたホテル・オークラの話や村井と民主党の西村慎吾議員との憂国対談から入るのも良い。あるいは村井自身の尖閣列島上陸の出版記念会の話で自慢話を聞くのもいいだろう。
 村井がだんまりを続ける間に、結城はいくつかの話題でジャブを入れてみた。やはり父親の話題からなら入りやすいことが分かった。その時の表情に変化があることを調べ官補佐がしっかりと見ていたのだ。
 結城「ところで君は一郎と書いてあるが長男なのか?」
 村井「いや本当は次男なんです」
 結城「ほう…なにかあったのかな。良かったら聞かせてくれないか」
 補佐の見方の通りやはり、村井が乗ってきた。調べ開始から二時間近くは過ぎていた。
 村井「秋田県の本庄市で兄が生まれたのですが間もなく死亡したので両親はその悲しみを早く忘れ去ろうと、後に生まれた私に一郎と名付けたようです」
 結城「そうか…そういう悲しいことがあったのか…」
 一呼吸おいて結城は続けた。村井は、すつかり雑談に乗り切っている。
 結城「素晴らしい御両親じゃないか…君は特に父親を愛してるんだって?」
 結城のこの言葉を聞いた村井は一瞬、顔を強張らせた。「どこまで調べてるんだろう」と思ったのだろう。しかし、そう時間を置かずに口を開いた。
 村井「私は父が大好きです。もう亡くなったんですが…今でも脳裏に浮かぶのは父がゼロ戦に乗り、敵機のグラマンと猛烈な空中戦を演じて見事撃墜したという自慢話をしている時の父の姿なんです。父は私の心の中では英雄で、荒鷲と言うか、それが私の持つ父のイメージなんです。今でも心の中には生きているんです」
 結城が聞き込みの中で得た村井はまさにイメージ通りであった。結城は涙声になった。
 結城「そんなに愛したお父さんだもの…亡くなった時は、さぞ悲しかっただろうな」
 村井「父は秋田で私と弟を産み、仙台で亡くなりました。なんと言っても父はアメリカと戦った指揮官の一人なんです。だから戦争に負けて凄く傷ついていましたから…」
 ここまで言った村井だったが、なぜかこの後が続かない。結城は待つことにした。三分、いや五分は続いただろうか、ようやく口を開いた。
 「あれは…お葬式の後の会食の時でした。本来なら長男の私が挨拶しなければならないのですが、親族はなぜか弟にやらせたんです。仙台は左翼思想の強い土地柄なので右がかった私が挨拶をすると困ると判断したんでしょう。しかし会場には父の戦友もいるんですよ。私は頭にきたので弟の話が終わった後、勝手に話し始めました。そしてこう言いました。『日本は悪かったから戦争に負けたのではない。弱かったから負けたんです。戦争から生き残って帰った父の子供のひとりとして、戦争に負けた無念を石にかじりついてでも晴らそうと決意している者もいるということを覚えておいて頂きたい』とね」
 さらに村井は続けた。
 「だってね、刑事さん。私にとって父親は英雄なんですよ。戦争で亡くなられた沢山の人の死を犬死にや無駄死にとさせないためにも、何時の日か必ず父の思いを果たしてやりたいんです」
 それは〝復讐〟を意味するのか…だとすれば、警察官として相づちはうてないが、別の意味で結城は頷いた。そしてなだめた。
 結城「解った、解った。その通りだなぁ…それが父に対するというよりはお国のために戦った戦友に対する礼儀でもあるんだよなぁ。その精神が刀剣友の会と言うか日本人の会の設立目的になったという訳か…」
 村井「えっ、どうしてそれを…」
 結城「だってさ、日本レジンのホームページに書いてあったじゃないか」
 村井「解っていただけましたか。あれが自分の主張ですよ」
 こう説明した後、村井はさらに満足そうな表情で次のような話を始めた。
 自分は社会党の浅沼稲次郎を刺殺した山口二也を崇拝しており、機関紙「刀剣・ナイフ情報」にも「一発の銃声は百万人の動員に勝る」と掲載して会員に主義主張を知らしめていたという。そして村井は最後にこう言った。
 「でも自分は一人の命も殺めていないですから…」
 山口二也の名が出てしまった。つづく

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