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2013年7月25日 (木)

警視庁管内体感治安レベル2

首都東京体感治安(25、26日単位・レベル)
なんと検挙率100%も
【治安つぶやき】

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 東京都練馬区の路上で帰宅途中の女性(35)にバイクで近づき、バッグをひったくったとして、警視庁石神井署は窃盗の疑いで、埼玉県新座市本多の33歳の会社員を逮捕した。
 容疑を否認しているというが、現場周辺の防犯カメラにバイクのナンバーが写っており、決め手となったようだ。隣接する西東京市や武蔵野市で2月中旬以降、同様の手口で計7件発生。被害総額は約80万にのぼる。
 警察庁によると今年6月までのひったくり犯の認知件数は3897件で検挙率は47.1%だった。認知件数のトップは大阪府の732件、神奈川県の479件、千葉県の428件、埼玉県の417件、東京都の383件と続いた。
 検挙率は大阪が20.4%、神奈川が27.8%、千葉が35.5%、埼玉がなんと107%で東京も96.1%だった。
 ひったくり事件が発生するたびに思うことがある。例の防災無線の活用だ。「ただいまひったくり事件が発生しました。逃げているオートバイは黒、男は紺色のジャンパーに赤ヘルを着用しています」こんな情報をリアルタイムで流されればひったくりなんてできない。ところが、流すと地域住民が「うるさい」と苦情を言うそうだ。
 夜の夜中に流せと言っているのではない。被害に遭いやすい夕方を言っているんだ。「うるさい」と言う被害者は捜査する必要はない。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。

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 ⑦ 拒否した地検

 広島事件で防犯カメラに映っていた運転者と大阪事件で立ち小便していた男の車両照会で浮上した男は同一人物で服部。捜査本部が服部の携帯の通話記録を調べると事件前後の通話先の相手が村井であることが判明した。
 さらに公安部・裏組織による村井周辺関係者の極秘捜査から、村井がグアムに行ってけん銃の試射や弾丸を持ち帰ったり、建国義勇軍の会議を開いているという情報に基づき、捜査権限のないグアムでの捜査を円滑に進めるため、米国のATF特別捜査局に協力を要請した。
 ATF特別捜査局とはアメリカ合衆国司法省内に設置されているアルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局で、グアムでけん銃を試射した村井らの行動を解明するため同行捜査を依頼したもの。
 ATFの了解を得た警視庁公安部は捜査員を十二月十四日から二十二日までの九日間にわたりグアムに派遣。平成十二年四月のグアム国内における村井らの行動の解明にあたった。
 その結果、村井は家族五人と刀剣友の会会員九人の十四人で訪れ、中林隆三や野口三男らと共に実弾射撃で射撃訓練をしていた事実をつかんだ。
 村井がけん銃の訓練をしていたところは「USAガンクラブ」で、実弾射撃は357マグナムを使用した訓練であることも入手できた。警視庁捜査員は、ATFの捜査員が「USAガンクラブ」のオーナーに対する任意の調べやオーナーに対する「宣誓供述書」の作成にも立ち会うなど米国の捜査手法を体験している。
 さらに捜査員は、宿泊先捜査から日本レジン名義での現地申し込みのあった会議場を割り出し、従業員の証言から建国義勇軍設立に関して「共同謀議」の事実を入手した。この会議の存在は逮捕後に、村井自身が供述しており、重要な証言となっている。
 こうして警視庁捜査本部が事件の着手に向けて準備を整えている最中、地検の検事がある会合で伊藤にこんな事を言い出した。
 「あんなもんは箸にも棒にもかからないですよ」
 これを聞いた伊藤が激怒した。
 「警視庁が必死にやっているのに箸にも棒にもかからないとはどういう訳だ」
 これまで見たことのないような伊藤のすごい剣幕にその検事は尻込みしてこう言った。
 「だったら…伊藤さん、うちの公安部長のところに来てもらえませんか」
 これで伊藤は「地検はある程度の形をつけているな」と解釈、表情を和らげた。
 十四日の合同捜査本部設置の後の十月中旬、捜査本部長の伊藤が東京地検公安部長の内田武士(仮名)を訪れた。警察庁長官銃撃事件で事前協議のため何度も訪れている部屋だ。
 伊藤は一連の事件発生で国民の不安が高まっており、早期解決が必要だ。東京事件を突破口に建国義勇軍を解明していきたいとして、ニッサングロリアを運転していた中林、車の所有者の野口と事件全体を指揮した主犯の村井の三人の逮捕から入る方針を示した。
 さらに、伊藤はこれら三人は大阪事件、広島事件にも関与しており、事件として入りやすい旨を主張。特に大阪事件と広島事件では村井、中林の関与が有力である旨も付け加えた。
 しかし、内尾はこう言い返した。
 「伊藤さん、大阪も広島もそうだが一つひとつの事件では証拠は五〇㌫も満たしていませんよ。実行犯の特定さえできていないでしょう。これじゃ令状は降りませんよ。たとえ降りたとしても被疑者の勾留は付けられないでしょうね」
 内尾は、警視庁公安部がやっているこの事件は、捜査の段階で浮上した未把握団体であり、民族派系の会員により構成されているに過ぎず、公安捜査として戸惑いを感じていることは承知していた。
 そして内尾は伊藤に間接的な会話で表現した。それは直接証拠が乏しくても動かぬ証拠があれば地検は受け入れは可能だということだと伊藤は解釈した。阿吽の呼吸である。
 このため伊藤は参事官、公安総務課長、公安三課長、公安部理事官らによる幹部検討会を開催。検討した結果、実行犯は特定できないものの、「動かぬ証拠」を積み上げることで刑法六十条の「二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする」という共犯理論を元にして事件を組み立てていくことで意見が一致した。
 特に東京事件では犯行に使用したニッサングロリアの「横浜301 て 9××3」は防犯カメラのビデオとETC捜査を含めて動かぬ証拠の一つであり、走行経路まで把握している点を力説する必要があるという結論に達したのである。
 さらに、大阪、広島事件での防犯カメラ等から特定した逃走車両は刀剣友の会という東京事件と同じグループであること。報道機関への犯行声明の録音テープの分析結果は同一人物であり、脅迫状では筆跡鑑定した結果、やはり同一人物が書いていることなどもそろっていた。
 これらをもとに伊藤は再度、公安部長の内田を訪れて、東京事件の村井、中林、野口の三人を逮捕。家宅捜索での証拠品の押収などで三人を突破口に大阪、広島事件を共犯理論をもとに総括したいとする最終方針を示した。   つづく

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