警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(5、6日単位・レベル)
新手口の詐欺に注意
【治安つぶやき】
例えは悪いが、振り込め詐欺は取り締まる当局側と犯人たちの「知恵比べ合戦」の様相を呈してきた。孫や息子、弁護士、警察官、役所など様々な〝役者〟が登場することから「劇場型」犯罪と言われてきた。
今度は「宝くじのロト6の当選番号をくじの前に教えるので350万円を支払ってほしい」という新たな口述で、新潟県内の70代の女性お年寄りが325万円を騙しとられた。
警察によると同県内ではこうした宝くじの当選番号を口述にした特殊詐欺が相次いでいるという=NHK電子版
振り込め詐欺は登場役者や口述だけでない。当局が銀行口座を凍結するものだから口座はドンドン減少。振り込め詐欺が登場した当時は○○銀行新宿支店、渋谷支店など都内の繁華街などの口座が多かった。凍結が進み、次第に地方銀行や信用金庫の口座へと拡大していつた。
口座の開設が困難になるや今度は金銭受け渡しは振り込みから受け取りに変わった。さらに、その受け取り役は組織と繋がりのない者に変えてきている。
先月29日には東京・江戸川区の14歳の中学3年生の男子生徒が受け取り役にされた。中学生は「駅で男から荷物を運ぶだけで簡単に金になると声をかけられ、やってみようと思った」と供述しており、これではいくら摘発しても組織の上層部まで伸ばすことができない。
ではどうしたら防げるのか?先月23日には東京・三鷹市内の公園で被害者が2人組の男に現金を渡しているところを30代の主婦が目撃し、「振り込め詐欺じゃない?お金を返しなさい」と迫ると2人組は逃走。通報でかけつけた警察官が犯人を逮捕した。
取り締まり当局は家庭を訪問する「見まわり隊」を配置したり、注意喚起のためとして「振り込め詐欺」の名称を変えてみたりなどの努力をしているが、それでも治まらない。
三鷹市の例のように監視の目を光らせ、声を掛け合い、お年寄りとは日常の会話を交わすなど国民みんなが協力しあうことだ。
警察庁によると今年4月までの振り込め詐欺の全国の認知件数は2636件で前年同期より880件増。被害額も70億3117万3000円で同34億4995万円の増。検挙件数は755件で298件増えた。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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