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2012年10月22日 (月)

菊地直子被告との5年愛 高橋寛人被告が語った「清楚な美人」との生活とは…(22日)産経

【法廷から】 愛か、「利欲」か-。地下鉄サリン事件で特別手配されていたオウム真理教元幹部、菊地直子被告(40)=東京都庁郵便物爆発事件の殺人未遂幇助(ほうじょ)などの罪で起訴=をかくまったとして、犯人蔵匿などの罪に問われた高橋寛人被告(41)の初公判が18日、東京地裁で開かれた。家庭、仕事に絶望し自殺未遂を繰り返す男と、歴史に残る凶悪事件の容疑者として追われる女。2人の5年愛が、法廷で明らかにされた。(時吉達也)
 ■「清楚な美人」との出会い 「寝泊まりはカプセルホテルや漫喫(漫画喫茶)…。いや、漫喫と公園でしたね」
 寛人被告は弁護側の被告人質問で、菊地被告と出会う前の状況について力なく話した。
 内装業の職人として生計を立てていた寛人被告。結婚し2児をもうけたが、仕事上の失敗で借金を重ねたことから夫婦関係が悪化し、平成16年に離婚した。「自殺未遂を3度繰り返した」(被告)が、果たせなかったという。定住先もなく転々とする生活のなか、派遣社員として仕事に就いた会社で17年に出会ったのが、菊地被告だった。
 「清楚な人で、とても美人。事務能力がすごく高かった印象でした」
 翌年、同じ部署で仕事を始めると、2人は急接近。この時点で菊地被告は、自身と同様に地下鉄サリン事件などで特別手配され、当時同居していた高橋克也被告(54)の存在についてもほのめかしていたという。

「菊地は『恋愛関係にあるが、いとこのため結婚できない相手と暮らしている』と話していた。しかし、私たちは仕事を通じ、互いに寄り添っていた。『恋愛感』があるのがわかっていた」
 2人は18年11月、鎌倉で初めてデートし、男女の関係に。寛人被告が菊地被告に結婚を申込んだのは、翌月のことだった。しかし、菊地被告は「返事もせず、無反応」だったという。
 「色々な理由を想像しました。例えばもう誰かと結婚して籍を入れているのではないか、とか…」
 被告人質問に先立つ証拠調べでは、「正体」を打ち明けた際のやり取りについて説明した、菊地被告の捜査段階の供述調書も読み上げられた。
 菊地被告「私、指名手配されているの」
 寛人被告「あ、そうなの」
 菊地「すごい大きい事件なんだけど」
 寛人「…」
 菊地「10年くらい前の大きい事件っていったら、一つしかないんだけど…」
 寛人「…」
 ピンと来ない寛人被告に、じれた様子で本名を告げたという菊地被告。寛人被告は「よく打ち明けてくれたね」と反応したという。
 一方、法廷では「正直いってとても動揺し、結婚したい気持ちにブレーキがかかった。でも、そんな素振りは見せないようにした」と内心の戸惑いを吐露した、寛人被告の捜査段階の供述調書も読み上げられた。法廷で寛人被告は、警視庁のホームページで菊地被告の手配写真を確認した際の感想を「鼻の頭の傷と、まゆげのほくろの位置は一致したが、顔は全然似ていない。嘘かと思いました」と明かした。
 ■初めての共同作業は“夜逃げ” 19年2月、ウエディングドレス姿の菊地被告とスタジオで写真撮影し、「小さな結婚式」というタイトルのアルバムにまとめた寛人被告。職場の同僚3人との食事会で「披露宴」を済ませた。
 ケーキカットに代わる2人の「初めての共同作業」。それは克也被告の家から、隙を見計らいレンタカーで菊地被告の荷物を運び出すことだった。
 「『櫻井(菊地被告の当時の偽名)と住んでいる男にはばれたくない。夜逃げ同然で引っ越しをしたい』と言われた」(2人を手伝った知人の供述調書)
 こうして新婚生活をスタートさせた2人。寛人被告が説明する暮らしぶりは、「逃亡生活」のイメージからやや外れたものだった。
 外出時には菊地被告に帽子をかぶらせ、レストランでは店内に背を向けて座らせる。そんな警戒心も見せる一方、四国や寛人被告の実家がある東北で旅行も楽しんだ。菊地被告は介護施設などで仕事を続け、予備校に通いホームへルパー2級の資格も取得したという。
 会社の飲み会に参加し、家に友人を招くことも。ごく普通の夫婦の日常が過ぎていった。
 ただ、出産に話が及ぶと、菊地被告は困惑した様子を見せ「私みたいなバカな子供ができちゃうよ」と話したという。寛人被告は「ペットショップでウサギを買っていったら、とても喜んでいた。本当は子供がほしかったんだろう」と回想した。
 ■家賃、生活費も「逃亡犯」持ち 一方、検察側は被告人質問で、寛人被告の別の一面を浮き彫りにしようと試みる。
 検察官「同居を始めた際、菊地被告は700万円を持っていましたよね。あなたはどうだったんですか」
 被告「ほとんどなかったと思います」
 克也被告の家から荷物を運びだした際、菊地被告は「2人で稼いだ貯蓄」とする1700万円のうち、700万円を持ち出していた。一方、借金を抱えていた寛人被告は菊地被告との同居後、前妻の下で暮らす長男と長女に養育費の送金を開始。ともに15万円程度の月収があったが、生活費や家賃の多くは菊地被告が支払ったという。
 検察側はさらに、寛人被告が“元カレ”の克也被告から受け取ったという別の「300万円」についても追及する。
 捜査段階で、克也被告は菊地、寛人両被告の同居開始から2~3年後、「寛人被告から口止め料としてカネを脅し取られた」と供述していた。菊地被告にも知らせなかった秘密裏の無心について、寛人被告は「生活が苦しく、借りただけ」と否定。証拠も不十分だったことから恐喝容疑などでの立件は見送られていた。
 被告「300万円の一部は生活費にあて、残りは人に渡しました」
 検察官「渡した人は死んだ、という話だよね。じゃあ裏付けはとれないということですか」
被告「…」
 「本件の立証趣旨から外れている」とする弁護側の異議で検察側は追及を中断したが、「カネ」の存在を際立たせようとする狙いがはっきりと見て取れた。
 ■「苦労かけたよね…」 同居から5年。菊地被告の700万円も底をついた後の今年3月になり、寛人被告は実兄に、“妻”の正体を打ち明けた。これが捜査の端緒となり、菊地被告の17年に及ぶ逃亡生活は終止符を打つ。弁護側は寛人被告に告白の理由を尋ねていく。
 弁護人「なぜお兄さんに打ち明けたんですか」
 被告「私も菊地も、互いに40歳を過ぎた。保険証のない菊地が病気になった時、周りが不審に思うのではないか。私が菊地を殺したり、埋めたりしなければいけなくなるのではないか。そんな不安がありました」
 「本人は気にしていなかったが、菊地の左胸にしこりがあったんです。乳がんじゃないか、と気になり、相談する意味で兄に話しました」
 弁護人「お兄さんの反応はどうでしたか」
 被告「目を見開いて、さっさと帰ってしまいました。『通報されるだろうな』と思いました」
 このやり取りを伝えると、菊地被告は「何で話したの!」と語気を強めたという。しかし、しばらくすると落ち着きを取り戻し、寛人被告にこう漏らした。
 「苦労かけたよね。しょうがないよね…」
 検察側は最後に、社会復帰後の菊地被告との関係について尋ねた。寛人被告は苦悩の表情を浮かべ、こう答えた。
 被告「これまで子供に何も言わず、彼女(菊地被告)と暮らしていた。今回の事件で迷惑をかけた子供や両親の理解なしに、一緒に生活することはできません」
 検察官「じゃあ、別れるんですか」
 被告「派遣社員として勤務していた当時の自分は、普通ではなかった。彼女には、精神的に助けてもらった恩がある。簡単には離れられない」
 「ちょっと、考えたいです…」。その後は裁判長らが同じ点について尋ねても、寛人被告は口を閉ざした。
 検察側は論告で、「地下鉄サリン事件の真相解明に著しい支障を生じさせた」と指摘。「700万円や克也被告から受け取った300万円を生活費などに使うなど、利欲的な面も認められる」として、懲役1年6月を求刑した。一方、弁護側は「恋愛感情を優先させ、出頭を強く促さなかったことを反省している」として執行猶予付きの判決を求め、即日結審した。判決は11月22日に言い渡される。
 菊地被告は、裁判員裁判の対象となる殺人未遂幇助罪などで起訴されている。公判開始は来年以降になる可能性がある。法廷で「今も愛情は変わらない」と訴えた男に対し、何を語るだろうか。

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