« 脱法ドラッグ5種類、都が製造・販売禁止に指定(6日) | トップページ | 菊地容疑者、恋愛関係に固執…出頭する気なかった(6日) »

2012年6月 6日 (水)

覚せい剤断ち切れず、生活保護費で購入 神戸の男 (6日)

覚せい剤取締法違反事件の初犯者の再犯防止をめぐり、関係機関が頭を悩ませている。使用や所持で逮捕、起訴されても、大半が刑を猶予され、保護観察もつかないまま社会復帰するため、再び薬物に手を染めるケースが目立つ。兵庫県内の再犯率は過去5年で平均5割を超え、監督体制の乏しさから、自立を援助するはずの生活保護費で覚せい剤を購入する初犯者もいる。(飯田 憲)
 「保護費で買うのは悪いと分かっていた」。4月上旬、覚せい剤取締法違反(使用)罪に問われた無職の男(56)が神戸地裁の法廷で語った。6年前に同様の事件で初めて逮捕、起訴され、執行猶予付きの有罪判決を受けた。
 その後、神戸市長田区のアパートに1人で暮らし、数年前から生活保護を受給。申請理由は、薬物依存による後遺症の治療目的だったが、なかなか仕事に就けず、密売人との接点も切れなかった。
 「生きるのが嫌になって自殺を図った」とも証言。搬送先の病院で使用が発覚した。長田区役所の担当者は「ケースワーカーが受給者の覚せい剤の使用を見抜くのは難しい」と話す。
 ■   □全国に約50カ所ある民間の薬物依存リハビリ施設「ダルク」。ここで共同生活を送る依存者約800人のうち、約6割が生活保護受給者だ。昨年4月に兵庫県内に開所した「兵庫ダルク」には、県内の福祉事務所から、過去に薬物事件を起こした受給者を紹介されるケースが相次ぐ。かつて薬物依存に苦しんだスタッフの阪本高司さん(52)は「個人差はあるが、治療期間は最低でも数年かかる」と指摘する。
 兵庫県警薬物銃器対策課によると、県内の覚せい剤取締法違反事件による摘発人員の再犯者の割合は、過去5年で、45~54%と平均で5割を超す割合で推移。県警幹部は「供給源の摘発と、乱用防止の施策の両輪とともに関係機関との連携が欠かせない」としている。
 相談を受ける兵庫県精神保健福祉センターの担当者は「家族からの相談が大半。間接的なやりとりだけでは効果的な対処方法をアドバイスするのは難しい」。
 また、薬物依存症に特化した医療施設も全国的に少なく、県内のある医療関係者も「根本的な治療法は確立されておらず、再犯予防に役立っているか心もとない」とため息をつく。
【再犯防止へ国など取り組み】 初犯者の高い再犯率を受け、国は刑務所や保護観察所での薬物防止教育だけでなく、判決確定前や出所後の取り組みも始めた。
 警察庁は2010年から各警察本部の留置場に薬物依存の恐ろしさを訴えるパンフレットを置き、希望者にはリハビリ施設の資料なども提供。厚生労働省は薬物依存者の家族読本の内容を更新し、都道府県に配布した。
 昨年には裁判所が一定期間の刑を猶予し、代わりに医療機関の受診や社会貢献活動などへ参加させる「一部執行猶予」制度の導入が決まった。09年の犯罪白書は、覚せい剤事件で有罪判決を受けた確定者を追跡調査。その結果、安定した職に就き、生活の監督をする家族と同居した場合、再犯率が半分近くに抑制されることを指摘している。

2010_0123_11120247newslogo1 http://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/0005111739.shtml

« 脱法ドラッグ5種類、都が製造・販売禁止に指定(6日) | トップページ | 菊地容疑者、恋愛関係に固執…出頭する気なかった(6日) »

薬物事犯(覚せい剤、大麻等)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/514231/54886444

この記事へのトラックバック一覧です: 覚せい剤断ち切れず、生活保護費で購入 神戸の男 (6日):

« 脱法ドラッグ5種類、都が製造・販売禁止に指定(6日) | トップページ | 菊地容疑者、恋愛関係に固執…出頭する気なかった(6日) »