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2012年4月27日 (金)

強制起訴に立証の壁 検察審査会制度 小沢元代表無罪(27日)

 検察審査会により強制起訴された小沢一郎民主党元代表に無罪判決が言い渡されたことで、検察官が起訴を見送った事件を立証する難しさが改めて浮き彫りとなった。他の強制起訴事件も審理が進むが、検察官役の指定弁護士は、検察当局の捜査資料を証拠の中心にせざるを得ないという「ハードル」も顕在化。争点整理に時間を要するケースもあり、制度そのものに課題が突きつけられている。
 ■困難な新証拠入手  強制起訴事件の罪名は詐欺、政治資金規正法違反、業務上過失致死傷などさまざまだが、共通するのは、指定弁護士が起訴内容を立証することの難しさだ。背景には、新しい証拠を得にくいという事情がある。
 指定弁護士は必要に応じて補充捜査をすることも可能だ。だが、小沢元代表の事件では関係者に聴取要請を断られ、自宅などへの捜索にも踏み切れなかった。結果、法廷に出された直接証拠は、検察が作成した供述調書が中心に。調書についても、裁判所が取り調べの問題点を指摘し、大半が却下されるなど立証が制約され、無罪判決の一因となったとみられる。
 最高裁によると、平成23年に検審が審査を行ったのは2178件。このうち1度目の審査で「起訴相当」とされたのは、わずか8件で約0・36%。22年は約0・43%、21年は約0・44%で、いずれも強制起訴制度導入前の18~20年の0・37~0・54%という変動枠内に収まっている。
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記事本文の続き 「国民目線」で処分の妥当性を判断する制度として導入された検審だが、法曹関係者は3年間で6件という強制起訴件数を「極めて慎重に制度が運用されている」とみる。
 一方、膨大な捜査資料の把握に加え、多くが無罪主張の事件だけに、争点整理に時間がかかるケースも少なくない。
 22年4月20日に全国で初めて強制起訴されたのが、13年7月に11人が死亡した明石歩道橋事故で、業務上過失致死傷罪に問われた兵庫県警明石署元副署長の榊和晄(かずあき)被告(65)。
 検察官によって起訴された“共犯”がいる点でも小沢元代表の場合と共通する。
 強制起訴そのものは全国初だが、公判前整理手続きに費やされた期間は実に1年9カ月。事故の予見可能性の有無や強制起訴時点での公訴時効の成否に加え、強制起訴の適法性も争点に盛り込まれ、今年1月にようやく公判が始まったばかりだ。
 ■ボランティア状態  一方、22年に発生した沖縄県・尖閣諸島付近の中国漁船衝突事件では、公判の見通しさえ立っていない。起訴議決から約8カ月を経て今年3月、中国人船長が強制起訴されたが、船長は帰国。起訴状が2カ月以内に送達されなければ起訴の効力は失われる。
 こうした“苦労”に対して定められている指定弁護士の報酬は、公判の期間にかかわらず19万~120万円。ある指定弁護士は「現状はボランティア」と評している。
 起訴内容骨子
 小沢一郎元代表は石川知裕衆院議員ら元秘書3人と共謀し、(1)陸山会が平成16年10月12日ごろに小沢元代表から借り入れた4億円を同年分の政治資金収支報告書に収入として記載せず(2)同月支払った土地取得費計約3億5200万円を、16年分ではなく17年分収支報告書に支出として記載し(3)土地の取得時期を16年分ではなく17年分の収支報告書の資産欄に記載した。

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