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2011年11月21日 (月)

談合「グレー」な入札、無効に…事情聴取に限界(21日)

 栃木県栃木市は10月、県内で初めて、談合情報対応マニュアルについて、談合の疑いが払拭出来ない“グレー”な状況の入札を無効にすることもできる新たな基準を設けた。

 当事者が否定し落札金額が合致しなくとも、一定の誤差範囲を設け裁断を下すもので、佐野市でも見直しを進めている。ほかの県内自治体の多くは談合情報が少ないとし追随する動きはないが、識者は「談合を見逃さない実効性のある対応策が必要だ」と指摘している。

 ◆事情聴取の限界

 県内自治体のマニュアルの多くは、工事名や落札予定業者名、金額などの情報が寄せられた場合、入札参加業者への事情聴取を行うことになっている。業者名や金額が情報と一致した場合に入札が無効になるのが一般的だ。

 全業者が「談合していない」と回答すると、開札が再開されるが、ある自治体の担当者は、「捜査権のない行政機関では事情聴取が限界だが、素直に談合を告白する業者がいるとは考えにくい」と話す。

 ◆マニュアル改訂

 栃木市は、開札で落札業者名や金額が情報と完全に一致した場合に加えて、情報と実際の落札価格との差がプラスマイナス0・5%以内のときは、入札を無効にすることもできるよう10月にマニュアルを改訂した。同市によると、談合には、落札金額を詳細に決めたり、何万円以上というように、曖昧に決めたりとさまざま。情報提供者が必ずしも、金額を一致できない可能性もあるという。

 同市は、「市民目線では談合情報が寄せられた段階で、疑いがある“グレー”な入札」とした上で、「基準を持たないままでは、落札予定金額など当事者しか知り得ない信ぴょう性の高い情報を持ちながら、談合を見落とす懸念がある」と話す。今年4月に落札業者名だけの談合情報が寄せられた佐野市でもマニュアルに基準を導入するかどうか見直しの検討を進めている。

 ◆実効性

 一方で、「わざと基準値から0・1%でもずれるように落札額を設定して、網の目をくぐり抜ける業者が出てくるのでは」と心配する声もある。

 6年前から談合情報と落札金額との差額について、一定の幅を基準として盛り込んだマニュアルを運用する和歌山県は、基準値以内の誤差で情報と落札金額が一致し、入札を無効にした事例があり、自治体によって工夫を凝らす対応をとっているところもある。

 地方自治に詳しい宇都宮大学の中村祐司教授は、「談合防止の手続きを形骸化させないため、一定の線引きは必要になる。また、いたちごっこにならないため、基準を公開するかどうかの検討も必要だ」と指摘している。

 ◆談合情報対応マニュアル=全国で公共工事の談合が相次いで発覚した1990年代以降、国や各都道府県などが談合情報への対応策をまとめた要領。情報の信ぴょう性などを審議する委員会の招集方法や、公正取引委員会への通報に関してまとめられている。県内で談合情報の対応を示したマニュアルなどを持つのは県のほか、宇都宮市や那須塩原市など25市町。(石川千佳)

 

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