警察庁長官に就任した片桐裕(かたぎり・ゆたか)さん(18日)
平成11年秋から12年初めにかけて、ニッポン警察はかつて経験したことのない批判の嵐にさらされた。
神奈川県警の覚(かく)醒(せい)剤使用もみ消し事件、監禁事件の被害女性が保護された当日に新潟県警の幹部らが興じていた雪見酒…。相次ぐ前代未聞の不祥事に、警察庁の総務課長として国会対応や警察改革に忙殺された。
「われわれの考えていた仕組みと相当違う仕組みができたのは間違いないが、結果的に良かったと思う」
有識者から成る警察刷新会議の提言を受け、警察署協議会や苦情申し出制度など国民のための警察の確立に向けた仕組みが整った。独善に陥ることなく、「国民の意見や批判に応える“気付きの場”」。従来の警察組織にはない発想だった。
「治安は経済、政治、文化、社会などあらゆる活動の基盤をなす」。警視庁の警察官だった父親の背中を見て育ち、治安の基盤づくりに貢献したいと警察庁に入った。
暴力団対策やサイバー犯罪対策に加え、喫緊の課題として首都直下地震への対応を挙げる。東日本大震災の警察活動で浮かんだ問題点を踏まえ、警察庁が司令塔としての機能を維持する方策の構築を急ぐ考えだ。
「白鳥蘆(ろ)花(か)に入る」が座右の銘。蘆(あし)原(はら)に舞い降りて姿が見えなくなった白鳥の羽風で蘆原一面がそよぎ出す-。公に奉仕する者として、目立たぬ粘り強い努力が必要だと常に思う。
ニッポン警察のトップに立ち、気晴らしのゴルフと古社寺巡りは当面、封印となりそうだ。(大塚創造)
◇ かたぎり・ゆたか
昭和50年に東大法学部を卒業し、警察庁入庁。沖縄県警本部長、京都府警本部長、警察庁生活安全局長などを歴任。健康法は歩くこと。60歳。東京都出身。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111018/trd11101805010001-n1.htm
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