壁の落書きは暗号…「ドラッグ温床」裏クラブ(13日)
大阪・ミナミの繁華街アメリカ村で無許可の裏クラブを営業したとして、風営法違反容疑でクラブ2店が大阪府警に摘発された。アメ村には風俗営業許可を得ていない同様のクラブが集中。若者が未明まで騒ぎ、客と住民や客同士のトラブルが絶えないが、地元の事情通は「実態はもっと悪質で、違法薬物売買の温床にもなっている」と指摘する。
摘発されたのは、大阪市中央区西心斎橋のクラブ「アズール」と「ドンフレックス ラウンジ」。両店を経営する有限会社代表、北村英剛容疑者(30)と、それぞれの店長の計3人が同法違反(無許可営業)容疑で府警に逮捕された。
DJが大音響で音楽を流し、客が踊れるスペースを設けたクラブのような店は風営法上の許可がいるが、両店は飲食店の届け出で、風営法では認められない未明までの営業を続けていた。
周辺住民らは「店の防音設備などは不十分で、深夜も重低音の音が響く。客らはごみを散らかし放題だし、客同士のトラブルも多く、体感治安は最低だった」と口々に話す。
しかし、トラブルのタネはこれだけではなかった。周辺クラブも含めて「ドラッグの温床になっている」(地元関係者)というのだ。
事実ここ数年、京都大学など、関西の有名大学の学生らがアメ村のクラブなどで薬物を入手し、逮捕される事件が相次いでいる。街には通行人に声をかける黒人の姿も多く、多くはアフリカ人で、ガーナ人らが組織する大麻密売組織が摘発されたこともある。
府警が今月6日未明、アズールなど2店の家宅捜索に入った際には、ダンスフロアにいた客から「何?」「注射(覚醒剤)?」といった声も漏れたほどだ。
アメ村では一般店舗の壁などへの落書き被害も多いが、これもただの落書きではない。事情に詳しい地元の飲食店経営者はこう明かす。
「違法薬物の密売人らがクラブに集まる客を目当てに、大麻や合成麻薬など違法薬物を持ってうろついており、落書きは取引の日時や場所を示すサイン(暗号)にもなっている」
アメ村はもともと繁華街の外れの倉庫街だったが、1970年代にアメリカ西海岸やハワイなどで仕入れた古着などを売る店ができ、次第に若者が集まる街に発展。一時は「西の原宿、六本木」ともいわれた。
クラブも現在約20店まで増えており、地元住民らは薬物追放を呼びかけ、トラブルの警戒に努めるが、なかなか効果は上がらない。
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