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2010年10月 8日 (金)

署員が「一日署長」に…警察庁も驚く試みとは(8日)

捜査、警備などで強い統制力が必要なため階級組織のイメージが強い警察だが、署員が「一日署長」を体験するという全国的にもユニークな試みが岩手県警盛岡西署で始まっている。

 署長の仕事を部下に理解してもらい、広い視野を持つ人材に育てるのが狙い。警察組織に詳しい学識者からは「面白い試み」との声も上がっている。

 盛岡西署の署長室。9月2日午後1時、署長用の革張りのひじ掛けいすに座っているのは、交通課交通指導取締係長の川村寿警部補(57)だ。川村警部補はボールペンを握りしめ、逮捕事案の決裁書類に目を通す。30年以上、ほぼ交通畑一筋の川村警部補にとって、刑事課など他部署の書類に目を通すのは初めてだ。

 近くの来客用ソファに座っていた吉田尚邦署長(56)は「わからないことは担当課に聞くように」と素っ気なくアドバイスする。決裁書類に最終的に印を押すのは署長だが、一日署長には、朝礼のあいさつ、署内の見回り、書類のチェックなど、日常業務をほぼこなしてもらう。30~50歳代の署員を対象に、1人1回体験させている。

 同僚の署員から、突然「署長」と声をかけられて戸惑うこともあり、川村警部補は「慣れないので恥ずかしい」と照れながらも、「署全体を見渡す署長の大変さが少しわかった」と話した。

 「一日署長」は2007年春、吉田署長が一関署の署長だった頃に始めた。県警内では、これで2署目という。吉田署長は「効果が出るのは5~10年先かも知れないが、他部署の仕事が分かれば署内での連携が取りやすくなるはずだ」と、導入した理由を説明する。

 実際、一関署では20歳代の若手の巡査も含む署員約90人が体験した。「警察官の顔として地域行事などに参加する大変さも、身をもって体験できた」などと、好評だった。

 全国的にもユニークな試みで、警察庁の広報担当者は「署員に一日署長をやらせるという例は、これまで聞いたことがない」と驚く。

 秋田県警本部長などを歴任し、「警察行政法解説」などの著書がある田村正博・早稲田大客員教授(57)は「警察官は、大組織で上下の規律を守ることが強く求められるが、時には自分の判断で動くことも大事な場面もある。そういう意味からも、上司が何を考えているか理解する良い機会だ」と話している。(岡本立)

 

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