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2010年9月21日 (火)

高速道路で路肩停車中の車への追突事故相次ぐ 無料化で故障も増える(21日)

故障などで高速道路の路肩に停車している乗用車に大型車が突っ込む事故が後を絶たない。大阪府内では8月、タンクローリーやトラックが追突する事故が相次いで発生し、2人が死亡した。高速道路の無料化社会実験がスタートしたのに伴い、無料化実験区間の車両故障は激増しており、警察は「高速上でトラブルが発生しても路肩に移動するだけでは安全とは言えない。適切な対応を」と注意を呼びかけている。

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記事本文の続き ■車内は危険

 堺市中区の阪和自動車道で8月23日夜、故障で非常駐車帯に停車中の乗用車にタンクローリーが追突、約110メートル引きずった末に炎上した。乗用車の助手席に乗っていた女性(25)が死亡した。

 翌日未明には大阪府吹田市の名神高速道路で、エンジンの不調で路肩にとまっていた乗用車にトラックが衝突。車外に出ていた女性(33)が巻き込まれて病院に搬送されたが、約9時間後に亡くなった。

 府警高速隊は、タンクローリーとトラックの運転手を自動車運転過失致死容疑などで逮捕したが、ともに「前をよく見ておらず、気づいたらぶつかっていた」と供述。居眠り運転の可能性もあるとみて勤務先の運送会社を家宅捜索したが、労務管理などに問題は見当たらなかったという。

 府警高速隊の永井美好副隊長は「高速道路で車を止めた場合、車内や車の近くに残るのは危険。停止表示板や発煙筒を置いた後、すぐにガードレールの外に出るか、壁際に寄ってほしい」と話す。

 ■無料化で増加も

 警察庁のまとめでは、全国で昨年発生した高速道路上の事故(1万1112件)のうち、追突事故は7561件で全体の7割近くを占めている。このうちパンクやエンジントラブルなどで路肩に停車中の車に後続車が追突する事故は25件で、死亡は2件だった。

 だが今年は、大阪府内の2件以外にも、5月8日に甲府市の中央自動車道で、路肩でパンクした乗用車のタイヤ修理をしていた57~22歳の男女3人が大型トラックにはねられ死亡する事故も発生するなど、すでに昨年を上回っている。

 加えて6月から高速道路の無料化社会実験が始まり、高速の利用が増加している影響も懸念される。

 日本自動車連盟(JAF)によると、無料化実験区間(全1652キロ)での救援依頼件数は7月が前年同期比86・8%増の1022件、8月は同92・1%増の1243件と大幅アップ。高速道路全体でも7月が同16・2%増の1万2027件、8月が同6・5%増の1万5084件となっている。

 JAF広報部は「長時間高速で走行する高速道路はタイヤやエンジンへの負担が大きい。故障が増えれば追突事故のリスクも高まるので、メンテナンスを徹底してほしい」と指摘する。

 ■ハード面対策も

 こうした事故を防止しようと、国土交通省などはトラックが前方の車両をレーダー波で検知し衝突直前に自動で急ブレーキをかける「衝突被害軽減ブレーキ」を開発。この装置を搭載した車両を購入する際、装置費用の2分の1(上限27万5千円)を負担する助成制度を平成19年度からスタートさせた。

 自動車の安全装置に助成するのは初めての試みで、年間1500台程度を見込んでいたが、リーマン・ショックに端を発する世界的な不況のあおりを受けたトラック業界全体が設備投資を抑制した影響などで過去3年度間で計約1800台にとどまっており、普及は思うように進んでいない。

 今年度からは新たにバスも助成対象に加えたため、これまでに約1200台分の申請があったという。国交省自動車交通局は「一時に比べて景気も回復しており、業界は積極的に安全対策を進めてほしい」としている。

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