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2010年8月16日 (月)

性暴力被害者支える看護職、24時間態勢で(16日)

 性暴力被害者の医療ケアに専門的な知識と技術を持つ「性暴力被害者支援看護職」(SANE)を養成する取り組みが、草の根で進んでいる。

 治療時に医療関係者の無神経な言動で性被害者が傷つく二次被害が問題になる中、訓練された専門職による適切な対応で二次被害を防ぎ、被害者の心身のダメージを軽減しようという試み。東京のNPO法人が海外から養成プログラムを導入、講習などを開いており、これまでに約230人が修了した。被害者支援機関などでの人材活用が注目されつつある。

 SANE(セイン)は、Sexual Assault Nurse Examinerの略称で、1976年に米国テネシー州メンフィスで女性の人権を守る草の根運動の中で誕生。現在、少なくとも欧米やアジアの7か国に普及し、自治体が認定試験を実施している地域もある。

 日本では、東京都江戸川区の産婦人科「まつしま病院」の佐々木静子院長らが、親交のあったカナダの医師らから紹介され、プログラムを導入。医療関係者や弁護士らでNPO法人「女性の安全と健康のための支援教育センター」を設立し、2000年から毎年、養成講座を開いている。

 主な対象は看護師や助産師、保健師。性暴力被害の構造や影響、支援の基本姿勢、司法手続きなどについて、年間40時間の講義や実習を修了すれば、認定証が交付される。

 24時間態勢で年間30人前後の性暴力被害者を受け入れている、まつしま病院にはSANE4人が勤務。被害者に精神的負担をかけないよう、警察から状況を聞き取ったり、加害者の体液などの証拠採取を行ったりしている。

 佐々木院長は「被害者の意思を尊重し、望まない治療はしない。SANEには知識だけでなく、被害者に寄り添う気持ち、医療の本質が求められる」と話す。

 大阪府松原市に4月に開設された、全国初の民間総合支援窓口「性暴力救援センター・大阪」(SACHICO、通称サチコ)でも、相談に応じる女性支援員にSANE3人を配置。緊急避妊法など治療に関するアドバイスのほか、希望者にはカウンセラーや自助グループの紹介も行っている。

 一方、08年に国立精神・神経センター精神保健研究所が実施した調査では、全国の産婦人科医167人のうち、「SANEを知っている」と答えたのはわずか16・8%だった。このため、同NPOは、SANEの役割への理解を求め、医師を対象とした講習会も開催。専門病院や、性的虐待を受けた子どもが入所する児童養護施設などでの人材活用も呼びかけている。

 養成講座の立ち上げに携わった茨城県立医療大の加納尚美教授(母性看護学)は「性暴力被害者の心身症状は複雑で、サポートには専門性が必要。国内で広く認められる資格となるよう実績を重ねていきたい」としている。

 同NPOのホームページは、http://shienkyo.com/

 

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