スーパー防犯灯、いたずらばかりで効果が…(23日)
千葉県警が公園や住宅街などに設置する「街頭緊急通報システム」(通称・スーパー防犯灯)。
犯罪抑止の効果を期待し、2002年度から5年間に計25基配備されたが、いたずらや誤作動が大半。一方で維持管理に毎年約350万円がかかっており、県警関係者は「費用に見合った効果が上がっているとは言えない」と頭を痛めている。
スーパー防犯灯は一見すると街路灯だが、下部の通報ボタンを押すと、近くの警察署につながる。赤色灯が回転してサイレンも鳴り、周囲に異常を知らせると共に、防犯カメラが付近の映像を記録する。安全・安心なまちづくりの一環として、警察庁が01年度から全国に普及を図ってきた。
県内では03年8月、公然わいせつ事件の容疑者逮捕につながるなどした。住民からは「携帯電話を持っていない子供やお年寄りにとって、スーパー防犯灯があるだけで安心できる」といった声もあり、地域に安心感をもたらしてきた面も少なくない。
ただ、県警生活安全総務課によると、09年は通報件数計149件のうち、事件・事故に関するものは3件のみ。10年も6月末までに、同じく57件中2件にとどまっている。それ以外はすべて、防犯カメラに残された画像などから、いたずらや誤作動によるものだったという。
3年前から千葉公園(千葉市中央区)で清掃ボランティアをしている男性は、「赤色灯が点滅しているのをよく見かけるけど、誰も来ない。いたずらが多いのかもしれないが、これでは何のためにあるのか」と首をひねる。一方、「公園内にあるなんて知らなかった」と話す近所の主婦もおり、存在自体が十分周知されていない面も否めない。
また、昨年6月には同公園のスーパー防犯灯が故障。約10年という“寿命”が来れば、25基を順次建て替えるにしても、設置時の計約1億1000万円を上回るとされ、国の補助もない。県警関係者は「建て替えの費用負担も大きいが、撤去にも維持費より多額の費用がかかる。現在の予算額では、どうすることもできない」と対応に窮している。
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