万引事件の調書を簡素化 警察庁、今秋全国で実施へ(1日)
万引の事件処理にかかる時間を短縮して、被害者の届け出を促すため、警察庁は捜査で作成する書類について、あらかじめ印刷された文面の割合を増やし、言葉を選択式にするなど簡素な様式に変更する方針を固め、31日の全国本部長会議で指示した。既に最高検察庁と協議しており、秋から全国で実施の見通しだ。
調書簡素化の試みは、昨年11月から警視庁で導入。それまで平均で約4時間かかっていた被害者調書の作成時間が、1時間台へと大幅に短縮され、届け出数も増加している。万引捜査で警察が作成する捜査書類には、被害届や目撃者、容疑者の供述調書のほか、被害品の任意提出書などがあり、被害届の作成にはどうしても長い時間がかかる。
このため被害にあった店側が捜査に協力することを嫌う傾向もある。特に金額が軽微で被害品の買い取りで弁済が済んでいる場合には、被害を届け出ないことが多いという。
刑法犯の認知件数が7年連続で減少する中、万引は増加を続けている。過去3年の推移をみると、平成19年、14万1915件▽20年、14万5429件▽21年、14万9892件-。特に、刑法犯認知件数に占める割合は、7・4%(19年)から8・8%(21年)と急激に増加。22年は1月~4月末までで10%を超えている。検挙人員の年代別の割合では、20歳未満が28%、65歳以上の高齢者も26%と、「国民の各層に幅広く蔓延(まんえん)している」(生活安全局幹部)。
警察庁では万引について、犯人を刑事的に措置せずに放置すれば、いずれはもっと大きな罪を犯すようになる「ゲートウェー犯罪」と位置づけており、同庁幹部は「本人の立ち直りの契機とするためにも、すべての万引事件を確実に検挙することが必要」としている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100601/crm1006010125001-n1.htm
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