ひったくりの認知件数が34年連続全国最多の大阪府内で、府警が昨年に摘発した未成年ひったくり犯のうち、14歳未満の「触法少年」が占める割合は22・3%と、過去10年間で初めて20%を超えたことが8日、府警の調べで分かった。小学生が犯行に加わったケースもすでに明らかになっており、府警は、これまで中学生対象だった非行防止教室を小学校でも開催するなど、街頭犯罪の低年齢化対策を強化している。
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記事本文の続き 府警によると、昨年にひったくりで摘発した362人のうち、約半数の184人が未成年者。このうち刑事罰の対象外となる触法少年は前年から23人も増え41人になった。未成年ひったくり犯の5人に1人の割合なる計算で、過去10年間で最も高かった平成17年(16・2%)を上回った。
今年に入っても2月末までに触法少年の中学生4人がひったくりで補導されており、今月1日には、先輩の中学生とともに高齢女性からカバンをひったくった岸和田市内の小学6年の男子児童2人=ともに(12)=が、泉大津署に補導された。
大阪では、昨年中に刑法犯で補導された触法少年が2131人と28年連続全国最多を記録。府警によると、補導理由の約7割は万引や自転車盗などの軽微な犯罪だが、「ひったくりは未成年が行う場合、共犯がいる割合が8割以上。学校の先輩などに誘われて小中学生が犯行に加わるケースもある」という。
このため府警では、平成15年度から教育現場と連携して府内の全中学校を対象に非行防止教室を実施。18年度からは小学校5、6年生にも拡大して行っている。府警幹部は「大阪の少年犯罪は中学生が中心。早い段階から規範意識を醸成することが必要」と説明している。
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