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2009年12月 8日 (火)

他人も出せる郵便「転居届」 便利さの陰で転送被害多発(8日)

知らないうちに自分の郵便物が他人の家に転送されていた――。郵便の「転居届」を悪用したこんな被害が各地で起きている。一方的な好意や嫌がらせなど、動機はさまざまだ。届け出時の本人確認さえすれば犯行は抑えられるはずだが、郵便事業会社は利便性を理由に効果的な対策を打ち出せていない。

 今年8月、アイドルグループ「AKB48」のメンバーの転居届を勝手に郵便局に出し、自分の家にメンバーあての郵便物を転送させて盗んでいたとして、男が窃盗容疑で埼玉県警浦和署に逮捕された。5月に「郵便物が届かない」とメンバーの1人が同署に相談に訪れたのがきっかけだった。

 同署によると、男は他のメンバーの偽の転居届も出しており、自宅からはメンバー約10人あての年賀状や携帯電話の請求書など約200通が見つかった。男はファン同士の情報交換でメンバーの住所を知り、転居届にはメンバーが自分と同居しているように記入していたという。

 「こんなやり方があったのかと、びっくりした」。DV被害者を支援するNPO法人「全国女性シェルターネット」の遠藤智子事務局長は驚いた。暴力をふるう夫から逃れてきた女性の居場所が知られてしまえば、支援者や知人の情報や、携帯電話の番号が簡単に相手にわたってしまいかねない。遠藤さんは「郵便物は個人情報のかたまり。最低限、窓口で転居者本人に確認をとる作業を徹底してほしい」と話す。

 だが、こうした偽の転居届による被害は過去にも頻発している。大阪府では1999年6月、嫌がらせ目的で知人女性の郵便物を転送するようにした女が有印私文書偽造などの容疑で逮捕された。和歌山県では2000年6月、以前交際していた男性あての郵便物を手に入れようとした女が同容疑などで逮捕された。

郵便事業会社によると、引っ越した際に郵便物を転送してもらうために郵便局に出す「転居届」は、新住所と旧住所を書き込めば手続きできる。届には転居者との続き柄を記す欄があり「本人」「家族」「同居者」「従業員等」の四つから選んでチェックすれば、本人以外でも認められる。

 窓口では提出者の身分確認はするが、本人に直接問い合わせることはせず、転居届をポストに投函(とうかん)するだけでも受け付けられてしまう。

 同社は「転居先に実際に本人がいるのかどうか、配達の時に確認するようにしている」と説明するが、AKB48の場合は複数のメンバーが長期間にわたって被害にあっており、確認が徹底された形跡はない。

 転居届悪用の実態について同社渉外広報部の村田秀男課長は「ゼロということはないが、全体の相談件数は集計していない」と答える。しかし、08年度の転居届受理件数は約600万件にのぼり、民営化前の日本郵政公社時代の調査では、02年度、近畿、東海、四国支社の管内で計50件の虚偽の転居届が出されていたという結果もあり、多くの被害が潜在化している可能性さえある。 しかし、効果的な防止策がとられていない状況が続いている。

 その理由について、村田課長は「便利な手続きとして浸透しており、提出を本人のみに限定するとサービスの低下につながる」と説明する。

 情報犯罪に詳しい安冨潔・慶応義塾大学法科大学院教授(刑事訴訟法)は「郵便物を確実に本人のもとに届けるという郵便事業の信頼にかかわる問題なのに認識があまりに甘い。個人情報を守るためのより安全な手続きを考えるべきだ」と話す。(宮嶋加菜子)http://www.asahi.com/national/update/1208/TKY200912080150_01.html Logo3_2

 

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