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2009年11月24日 (火)

死因究明:体制強化 警察庁「研究会」設置へ(24日)

犯罪の見落としを防ぐ死因究明制度のあり方について検討するため、警察庁は来年度、有識者による調査研究会を発足させる。埼玉や鳥取で、複数の男性の遺体から後になって睡眠導入剤が検出されるなど、不審死への対応の強化が改めて課題として浮上している。同庁は研究会を通じ、先進地の視察や法医学関係者らからの意見聴取などを行い、体制を強化したい考えだ。【長野宏美】

 「きちんとしたシステムを導入しないと、事件性を見逃しかねない」。中井洽国家公安委員長は10日、取材に対し、死因究明制度の見直しの必要性を強調した。

 ポイントの一つは、変死体発見時に、遺体や周辺の状況から事件性の有無を判断する検視の体制だ。千葉大大学院法医学教室の岩瀬博太郎教授は「埼玉や鳥取のケースは、検視制度の不備が表れた。今のシステムでは、事件が隠れていても見つけられない。特に薬物は見た目では容易に分からず、法医学的な診断が必要」と指摘する。

 検視は本来検察官の仕事だが、実際は10年以上の刑事経験を積み、法医学の専門教育を受けた警察官が代行している。しかし、実際は、こうした経験のある検視官が必ずしも事件の現場に駆け付けるわけではない。07年の大相撲時津風部屋の力士急死事件では、愛知県警が事件性はないと判断し、検視官の臨場を要請しなかったため、捜査が遅れた。

 背景には検視官の不足という事情もあり、警察庁はこの事件などを受け、増員を進めている。現在の検視官は、08年比36人増の196人。臨場率も昨年の14.1%から、今年上半期は17.2%とやや上がった。それでも約8割は、担当署の警察官と法医学が専門ではない医師が事件性や死因を判断しているのが現状だ。

 解剖率の低さも大きな課題だ。死因が明らかでない遺体について、欧米では50%前後が解剖されるのに対し、日本では08年の場合、警察が扱った遺体16万1838体のうち、解剖されたのはわずか9.7%に過ぎない。ここでも解剖医の不足が背景にある。

 警察庁は研究会を通じ、約1年かけて検視先進国の視察をしたり、法医学や監察医関係者らから意見を聴取をする方針だ。

 岩瀬教授は「解剖医の養成が追い付かない現状をはじめ、問題が各省庁にまたがり、責任の所在があいまいになっている。警察とは別に、解剖などは専門機関を設立して所管させるなど、捜査と医学部門が相互監視できるシステムが必要だろう」と話している。Logo_mainichi1_2 http://mainichi.jp/select/today/news/20091124k0000m040118000c.html

 

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