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2009年11月22日 (日)

DNA型鑑定試料:全署に冷凍庫配備 警察庁方針(22日)

警察庁は足利事件の教訓から、DNA型鑑定を実施した鑑定試料について、全国に約1200ある警察署全署にマイナス20度の冷凍庫を配備し、再鑑定に向けた態勢を整える方針を固めた。足利事件では、18年ぶりの再鑑定で菅家利和さん(63)の無罪が確定的になったが、試料が常温で長期間保管されていたため劣化の可能性があり、再鑑定の可否が懸念されていた。冷凍保存が進めば、再鑑定に耐えうる試料が増え、冤罪(えんざい)防止にもつながるとみられる。

 警察の捜査活動全般について定める犯罪捜査規範で、「血液、精液、唾液(だえき)、臓器、毛髪、薬品、爆発物等の鑑識に当たっては、なるべくその全部を用いることなく一部をもって行い、残部は保存しておくなど再鑑識のための考慮を払わなければならない」と規定され、DNA型鑑定試料もこれに基づいて取り扱われている。保管については、03年の鑑定運用指針で冷凍保存を求めている。

 警察庁によると、鑑定に使用した試料は証拠の一部として、検察庁に送致することになっている。実際は、検察庁の委託を受けて各都道府県警で保管するのが一般的だ。各警察本部の科学捜査研究所にはマイナス80度の専用冷凍庫が設置されているが、容量には限界がある。そのため十分乾燥させたうえで、担当する警察署で常温保管しているケースが少なくないという。

 08年のDNA型鑑定実施件数は、全国で3万74件に上り、03年比で約26倍に増えている。常温保管される背景には実施件数の急増もあるとみられる。だが、保管が長期にわたれば、試料が腐敗するなど劣化する可能性が高い。足利事件では、常温保管されていた女児の下着からDNAを抽出して再鑑定できたが、試料が劣化して再鑑定できなければ、菅家さんの冤罪を証明することは困難だったとみられる。

 このため、警察庁は再鑑定に備えた環境の充実を検討。良好な状態で試料を長期保存できるとして、マイナス20度の冷凍庫を導入することにした。保管対象を試料自体にするか、抽出したDNAにするかなど、詳細は今後検討する。殺人などの凶悪事件以外にもDNA型鑑定を活用する捜査現場が増えていることから、全警察署への整備を目指す方針だ。【千代崎聖史】

 【DNA型鑑定】

 DNAの塩基配列には特定の繰り返しがあり、この回数が個人で異なることから個人識別できる。警察庁科学警察研究所によるDNA型鑑定は89年に始まり、現在は各警察本部の科学捜査研究所で実施されている。栃木県足利市で90年、4歳の女児が殺害された足利事件も含め、導入当初はMCT118型と呼ばれる鑑定法が主流で、別人が一致する確率は「1000人に1.2人」。STR型と呼ばれる最新の鑑定法では「4兆7000億人に1人」で、ほぼ個人を特定できる。東京高裁が菅家さんの再審決定の判断材料とした再鑑定は、STR型で実施された。http://mainichi.jp/select/today/news/20091122k0000m040114000c.htmlLogo_mainichi1_2

 

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