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2009年10月10日 (土)

ネットに情報氾濫 「手製爆弾」の脅威(10日)

複数の化学薬品を購入することで、個人でも簡単に作製できる手製の即席爆発装置(IED)に警察当局が警戒を強めている。11月には天皇陛下御在位20年記念式典やノーベル平和賞の受賞が決まったオバマ米大統領の来日、来年にはAPECアジア太平洋経済協力会議)開催など国内で重要イベントが相次ぎ、要人を狙った爆弾テロが懸念されるからだ。組織を持たない個人でもテロが可能になれば対策は難しい。警察幹部は「不正な販売業者の摘発で防ぐしかない」として、取り締まりに力を入れている。(荒井敬介)

「会社の売り上げを伸ばそうとした。他社では買えないものが買える『薬品のコンビニ』を目指した」爆弾の原料となる薬品を必要な書類を提出させずに神奈川県の専門学生(19)に販売したとして、警視庁公安部が今月、毒劇物取締法違反で書類送検した薬品販売会社「林ケミカル」(東京都中央区)の男性社員(34)は、不正な販売に手を染めた動機をこう供述した。同法では、販売する毒劇物の名称や数量、購入者の住所や氏名を確認するよう定めている。しかし、「以前に書類を作成していたら、客が『時間がかかる』と嫌みを言って帰ってしまった」(男性社員)ため、不正販売を続けた。公安部で、過去5年間に男性社員が販売した約1千件を調べたところ、半分は書類を作成していなかった。

■製造方法詳細に    専門学生は1月と2月に計2回、林ケミカルを訪れ、硝酸や酢酸、ニトロベンゼンなど計26品目、57本の薬品を購入した。買った薬品を生成すれば、ダイナマイトの原料となるニトログリセリンを作ることが可能で、さらに別の薬品を追加すれば、海外で自爆テロに用いられる爆発物「TATP」(トリアセトントリパーオキサイド)を作製することも可能だった。〈爆発物の作り方教えて〉〈どこで買えるの?〉インターネットの掲示板にはこうした書き込みが氾濫(はんらん)し、製造や購入の方法が詳細に書かれている。

 捜査関係者によれば、専門学生も高校の教員に聞いたり自宅近くの薬局で探したが、目当ての薬品が見つからず、ネットで検索。「簡単に手に入る」とネット上で評判だった林ケミカルで購入したという。国は都道府県を通じて、販売業者に対し、購入者の身元確認以外に、法律で定めていない使用目的についても確認するよう通知。しかし、「実験で使う」などの理由を挙げられれば、業者が販売を拒むことは困難とされる。また、単体では危険性の低い薬品でも、組み合わせによっては爆発物を作ることが可能で、そうした「抜け道」もネット上で指南されている。

■目的確認も通知   警察幹部は「作り方や購入方法が氾濫し、過激派などの組織でなく個人が爆弾を作製できる。こんな環境では、販売業者を指導することが最も有効で、不正業者の摘発を今後も続ける」と話す。さらに、過去の爆弾製造事件では、「目立ちたかった」「希望する職業に就けなかった」など思想的背景がないままに無差別殺傷を狙ったケースが相次いでいる。「これまで大事には至っていないが、爆弾テロの脅威は国内にも十分あると認識すべきだ」と警察幹部は指摘する。

◇【用語解説】即席爆発装置(IED)

 あり合わせの爆発物と起爆装置などで作られた簡易手製爆弾の総称。イラク戦争では、この装置によって何百人もの米兵が犠牲になったとされる。携帯電話やリモコン玩具などが起爆装置になることもある。正規の軍隊でなく、ゲリラ部隊やテロリストが使用するケースが多い。Banner_logo_051 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/311091/

 

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