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2009年10月25日 (日)

忘れない:「死ぬまで殴られた」兄 なぜ時効の差 (京都・29歳社長暴行死事件)(25日)

◇殺人15年、傷害致死7年(事件発生時)

 「けんかだったかもしれないが、殺されたことに変わりない」。通りがかりの男たちに暴行され死亡した建設会社社長、朴富均(パクプギュン)さん(当時29歳)の弟、善均(ソンギュン)さん(29)は、殺人と傷害致死の「時効の差」が理解できない。その分岐点は容疑者に殺意があったか否かだが、未解決事件では確認のしようがない。どちらの罪名にするかは、事実上、捜査当局の判断に委ねられている。【山本浩資、古屋敷尚子】

 朴さんは04年10月3日午前3時半ごろ、京都市中京区の繁華街、木屋町通の路上で、4人組の若い男たちとすれ違いざまに肩が触れたと口論になった。殴るけるされた後、朴さんは逃げたが、追いかけられ路上に倒れてからも暴行された。頭の骨が折れており、5日後に死亡した。目撃情報で、空手の正拳突きやけりをしていた男がおり、格闘技経験者もいたとみられる。京都府警五条署は傷害致死容疑で捜査しているが、逮捕に至っていない。

 殺人の時効は15年(05年以降の発生は25年)だが、傷害致死の時効は7年(同10年)。法務省の検察統計によると、傷害致死の時効成立は04~08年の5年間に29件ある。善均さんは「死ぬまで殴って、なぜ殺人じゃないのか」と思う。実際、未解決事件の場合、殺人か傷害致死かは、捜査当局によって揺れているのが現状だ。

 東京・JR池袋駅で96年4月、立教大生が男に突き飛ばされ頭を打ち死亡した事件で、警視庁池袋署は傷害致死で捜査を進めたが、時効直前の03年3月、殺人に容疑を切り替え時効は延長された。

 一方、97年10月、静岡県藤枝市で起きた内妻殺人事件では、8年間逃亡の末逮捕された男が殺意を否認。さらに救急車を呼んでいたことが分かった。地検は殺人から傷害致死罪に変更したが、傷害致死の時効は既に成立しており不起訴になった。

 姫路独協大学の道谷卓教授(刑事訴訟法)は「捜査当局は逮捕後に不起訴、釈放という事態を避けようと時効の短い方で捜査する傾向にあるが、時効の長い殺人で捜査すべきだ。逮捕後に殺意がないと分かり、その時点で時効が成立していれば処分できないのが法律だ」と話す。

   ◇  ◇ 命日にあたる10月8日、事件前に飲んでいたという居酒屋「ポン」に友人らが集い「パクにい」をしのんだ。善均さんは08年、亡き兄と同じ年になった。会社も継いで社長になっている。「兄は今日もこの辺にいるんやろうし『しっかりせえ』と僕を見ているんやと思います」(原則第4日曜掲載)Logo_mainichi1 http://mainichi.jp/select/jiken/coldcase/news/20091024org00m040003000c.html

 

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